原始人の晩餐(Primitive Men’s Dinner Party)
食べ過ぎない
獲物を狩りに行くか、果物を採りに行くか、どちらにも行かないで武器を作るかをひそかに選び、それぞれ対応する手札を出して一斉にオープン。獲物と果物は、出したカードの数字が大きい人から取れる。ただし、数字がバッティングした場合はもらえず、権利は単独の次点に移る。『はげたかのえじき』式である。
獲物のほうが食糧ポイントが大きいが、出したカードは返らず、武器を作るというアクションを選んで補充しなければならない。果物は食糧ポイントが低いが、出したカードはラウンドの最後に戻ってくる。手札から2枚以上出して数字を合計することもできる。そのため手札の枚数は同じではなく、手札の状況から狙いが読める。「手札が少ないから、狩猟はこないはずだ!」「・・・と思わせといて、狩猟でしたー!」
獲物カードを補充してこれを繰り返し、補充がなくなったら活動フェイズが終了。いよいよ晩餐フェイズである。『アグリコラ』の食料供給フェイズのように、手持ちの食料を食べなくてはならない。最初のラウンドは楽だが、仲間を雇うほど必要な食料は増える。最終的には食べないでとっておいた獲物が得点になるので、果物をほそぼそと食べて温存しておきたい。
ラウンドの最後に、仲間を雇える。場に何枚か並ぶので、順番に食糧を支払って1人ずつ取っていく。仲間がいるとカードを自動補充できたり、多く補充できたり、バッティングで勝てたり、あるいは得点になったりする。しかしこうした能力を使わなければ、無駄飯ぐらい。いい仲間が見つからければ見送ったほうがよいことも。
4ラウンド終了後、食べないでおいた獲物カード、仲間カード、また各ラウンドの最後にもらえるラウンドボーナスを合計して多い人の勝ち。
5人プレイで45分。手札が1枚まで減ると自動補充される「従者」、何の能力もないが得点になる「避難民」を獲得。とりたてて強力ではないが、その分いい獲物を温存できて1位。バッティングゲームは数あれど、仲間カードの出る順番によって展開が変わるところが面白い。
原始人の晩餐
田上雄一/Tagami Games(2015年)
2-5人用/8歳以上/30‐60分
『進撃の巨人』がボードゲームに デザインはボウザ&モーブロン
クリプトゾイク・エンターテインメント(アメリカ)は2016年、日本のコミック『進撃の巨人(英題:Attack on Titan)』をテーマにしたボードゲームを制作していることを明らかにした。デザインは、A.ボウザとL.モーブロン(共にフランス)が担当する。
A.ボウザは日本通で知られ、代表作に『世界の七不思議』『花火』『タケノコ』などがある。L.モーブロンは『キャッシュ&ガンズ』のデザイナーで、2人は今年のゲームマーケット2015春で来日している(TGiWニュース)。
クリプトゾイク・エンターテインメントは『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』『ゴーストバスターズ』などのボードゲームを次々と制作しており、今回はフランスの出版社ドント・パニック・ゲームズとのコラボによりこのゲームを製作する。そして今週末に開かれるロサンゼルスのアニメ博と、パリの日本博で展示されることになっている。
ボウザとモーブロンはコンビで『ランペイジ:怪獣征服』(TGiWレビュー)をデザインしているが、『進撃の巨人』は新しいシステムになる。1人のプレイヤーが立体の巨人コマを担当し、ほかのプレイヤーが登場人物を担当して巨人コマを登り、倒すことを試みるという。
・ICv2:’Attack on Titan’ Board Game
・CBR:’Attack on Titan’ board game coming from Cryptozoic(プロトタイプ写真)