パカルのロケット(Pacal’s Rocket)
パターンを作ってピラミッド建設
宇宙船を使ってマヤのピラミッドを建設していくボードゲーム。ブルクハルトがピアトニク(オーストリア)から発売した。エッセン・シュピール会場ではこのところ、ピアトニクのブースで新作を遊んでいくというのが私たちの定番になっている。ゲーマーズゲームではないが、いつも遊び応えのあるドイツゲームが出てくるからだ。
各自、筒形の宇宙船をボード上に置いてスタート。自分の番には、宇宙船を移動して、筒の中にエネルギーチップを入れていく。宇宙船が再び移動すると、中からエネルギーチップが出てくる。こうして出てきたエネルギーチップが一定のパターン(縦横斜めなど)になっていると、そのパターンの難しさに応じた階数のピラミッドを建てられる。
ラウンドの最初にサイコロを振り、全員がその数だけ宇宙船を移動できる。一直線に移動した場合、自分の宇宙船のほかに、ほかのプレイヤーの宇宙船にもエネルギーチップを入れてよい。曲がった場合は、狙ったパターンを作りやすいが、自分の宇宙船にしかエネルギーチップを入れられない。この2択のジレンマがなかなか効いている。
宇宙船は、パターンができたエネルギーチップのいずれかに建てる。そのマスにあったほかのプレイヤーのエネルギーチップは取り除かれてしまうので、ほかのプレイヤーがどのパターンを狙っているかよく見ておかなければならない。
得点は、ピラミッドを建てたエリアから入る。各エリアで最初に建てたときと、階数で上回ったとき、そしてゲーム終了時に一番高いときに得点が入る。得点の高いエリアは競争率が激しいので、周辺部に広がるのも一手。ゲーム終了時には、周辺部にある川辺と湖の岸辺でそれぞれ階数を競い、ボーナスも入る。
5人プレイで1時間くらい。最初に中央の7点エリアの競争が激しくなったので、川辺を中心に広げることにした。川辺ではふうかさんと競合しているうちに、ほかのエリアにkarokuさんのピラミッドが広がっていく。けがわさん、神尾さんはお互いエネルギーチップをつぶしあって手が遅れ、結局karokuさんが1位。
パターン作りの早いもの勝ち合戦がエキサイティングで、またその裏をかいて周辺部に広がるなど作戦も豊富にあり、クリエイティブなゲームである。
Pacal’s Rocket
G.ブルクハルト作/ピアトニク(2015年)
2~5人用/8歳以上/45分
『サイコパス人狼』、10月2日発売
『PSYCHO-PASS サイコパス』は近未来の日本が舞台のアニメーションで、今年1月に劇場版が封切された。人間の心理状態や性格傾向を数値化する「シビュラシステム」が導入された監視社会で、厚生省管轄の警察組織「公安局」の刑事の活動と葛藤を描く。
人狼ゲームでは、シビュラ社会市民と、人狼にあたる「例外者」、さらに「監察官」「執行官」「分析官」「協力者」「局長」の役職が入り、ストーリーさながらの臨場感が楽しめる。
都内にて無差別殺傷事件が発生。しかし不思議なことに、事件現場近くの街頭スキャナーには、サイコパスが悪化した人間は記録されていなかった。おそらく犯人は、何らかの方法で犯罪係数を特定できないようにしている。そうなれば犯人の捜索は困難であり、仮に発見できたとしてもドミネーターでは執行不可能と思われた。そんな折、公安局局長・禾生壌宗から犯人の無傷での確保が命じられる。公安局刑事課一係はシビュラ社会の正しき市民と協力して、犯人を拘束しなければならない。「シビュラ社会の住人」と犯人=「例外者」たちの心理バトルが、いま始まる!!
スロウカーブはエンタメ会社で、2013年にコミック『となりの801ちゃん』の人狼イベント「オタク人狼~リア充を探せ!」を開催している。