オロンゴ(Orongo)
道を切られてモアイ建たず
ゲームの中心となるのは入札で、貝のコマを握って一斉に公開する。一番多く握った人は3つの地形を獲得、二番目は2つの地形を、三番目は1つの地形を獲得できる。そして貝を握らなかった人は、場にある貝がもらえる。一番多く握った人はその貝を全部支払わなければならず、場に貝がたまっていくので、どのタイミングで握らないという選択をするかが悩ましい。何人かが握らないと、場の貝を分けることになるので裏をかいていこう。
獲得した地形には自分の色のマーカーを置き、そこにある資源(石材、神殿、仮面、鳥、鳥の巣、食料)が手に入ったことを表す。決められた資源を揃え、それらの地形から海岸につなげれば、すぐにモアイが建立される。モアイの建立に使った地形には手持ちの貝を置かなければならないので、その分も残して入札額を考える必要がある。手持ちのモアイを全部建てた人の勝ち。
4人プレイで30分ほど。イースター島は広いようで狭く、各所で激しい陣取りが生まれる。内陸部で資源を確保しても海岸までのルートを絶たれてしまう。だからといって海岸から内陸に入ると資源が残っていないこともある。ほかのプレイヤーの動向を見て、入札額から考えていくところが面白い。それでいて使用できる地形は毎ラウンド、ランダムに決められるので運の要素があり、自分の陣地にほしい地形が出ると嬉しい。
ボード上に置いた貝のコマが転がりやすいのが玉に瑕だが、随所に悩みどころが満載で遊びごたえのある作品。ここまで洗練されたデザインは、特殊能力カードなどで理プレイアビリティーを高める今時のトレンドではないようだが、むしろこれくらいのミドルクラスがちょうどいいと感じる今日この頃である。
Orongo
R.クニツィア/ラベンスバーガー(2014年)
2~4人用/10歳以上/30~45分
すごろくや、南青山で出張イベント、12月22日から3日間
TOBICHIは、糸井重里が主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼ日)」のお店でありイベント会場ともなっている。会場で出会った人たちがグループになり、すごろくやの丸田店長による説明のもと、はじめてのゲームをプレイする。
「ほぼ日」は東日本大震災後、宮城県気仙沼市に支社が立ち上がり、すごろくやの丸田店長も気仙沼市でボードゲーム教室を開いている。今回のイベントにも、「気仙沼のほぼ日」のサユミ氏らが参加する。
・ほぼ日刊イトイ新聞:みんなでボードゲーム!