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ニュルンベルク’16新作情報:コスモス

インホテプ(Imhotep)
P.W.ハーディング作、2~4人用、10歳以上、40分。
『カカオ』の作者であるオーストラリアのデザイナーによる、エジプトを舞台にしたゲーム。「インホテプ」とは、エジプト最古の有名な建築士です。プレイヤーはインホテプとなり、後世に残る建築物を作ります。そのためには石材が必要で、船を使っていろいろな建築現場に運ばなければなりません。しかし船の行き先は独りでは決められません。ほかのプレイヤーは別の計画があり、ほかのインホテプを邪魔しようとします。ここに価値の高い石材の搬送をめぐって、激しい戦いが起こります。戦術と、ちょっとの運でエジプト一番の建築士になりましょう。

密輸業者(Schmuggler)
K.トイバー、B.トイバー作、2~4人用、8歳以上、30~40分。
『ツームルトロイヤル』に引き続き、トイバー親子の作品が発表されます。
密輸業者のボスたちが、一番の後継者を獲得すべく競争を始めました。密輸品を入れた袋を柵の隙間から引きずり出します。袋は粘土で作り、その中に密輸品を隠します。サイコロでコースを決めて、その袋を転がします。柵を通過した袋の中で、一番大きい袋を作ったプレイヤーは、ほかのプレイヤーの袋を調べることができます。中に入っている密輸品を当てれば奪い取ることができます。

ケーララ:象の道(Kerala: Der Weg der Elefanten)
K.ヒーゼ作、2~5人用、8歳以上、30~40分。
南インド・ケーララ州で象のお祭りが開かれます。あちこちから色とりどりの象が集まってきて、プレイヤーはできるだけいろいろな色の象タイルがいる場所を撮りたいと思っています。全色の象を集めることはできるでしょうか。同じ色のタイルをつなげていきますが、いいタイルはほかのプレイヤーに取られないように注意しましょう。

バケツくずし(Alles im Eimer)
S.ドラ作、2~6人用、8歳以上、30分。
2002年にドイツ年間ゲーム大賞候補に選ばれたカードゲームの再リメイク。順番に同じ色のカードを出していって、出せない人が自分の前のバケツを崩します。バケツは積み重なっており、下の方のバケツが崩れると上も崩れてしまいます。最後までバケツを残すことを目指します。ドイツ語版はこれまでバケツをタイルで表していましたが、英語版(”Bucket King 3D”)と同様に立体のコマを採用しました。

カタン・デュエル(Catan: Das Duell)
K.トイバー作、2人用、10歳以上、60~75分。
『カタンの領主たち(Die Fürsten von Catan)』のリメイク。2人のプレイヤーが向かい合って、開拓競争を繰り広げます。資源も開拓地もカードになっており、ダイスの目で出た資源は、カードを回転させて増やします。資源を支払って建物カードを出し、その特殊効果でゲームを有利に進めます。プラスチック製のカード置き場が付属し、より遊びやすくなりました。

大食い幽霊(Glupschgeister)
K.ヒーゼ作、2~4人用、5歳以上、20分。
秘密の湖に、大食い幽霊が現れます。怒り狂ったタコのお化けも長い足を湖から出してきました。勇敢でかしこいゴーストハンターの出番です。恐ろしい水中に潜って、できるだけたくさんの大食い幽霊を集めましょう。しかし言うほど簡単なことではありません。ボードには穴が空いており、その下のボードが回転することで大食い幽霊はどんどん場所を移し、丸い幽霊を見つけたところに、今度は突然かたつむりの幽霊が出てきます。観察力と素早さが求められます。

ハッピーバースデー(Happy Birthday)
B.ワインストック、A.ワインストック作、3~8人用、8歳以上、20分。
ノーススターゲームズ(アメリカ)から2014年に発売されたパーティーゲームのドイツ語版。親がほしいと思うプレゼントを選んで渡し、全員から受け取ったものを混ぜて親が一番好きなものを選びます。親にプレゼントを選んでもらったプレイヤーに得点が入ります。プレゼントには「ボードゲーム50箱」「3日間宇宙の旅」から「頭蓋骨の化石」「ペットのサル」などまで幅広くあります。

ちょっと止まれ(Halt mal kurz.)
M.U.クリング作、3~5人用、8歳以上、20~25分。
ドイツでベストセラーになっている文学作品『カンガルー』の著者によるカードゲーム。本の内容に沿ってカードをプレイし合い、ほかのプレイヤーを怒らせます。

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御朱印あつめ(Goshuin Collection)

ゴールドの大日如来ありがたや
御朱印あつめ
御朱印とは、神社や仏閣に参拝して押してもらうハンコのこと。近年、ちょっとしたブームになっているらしく、地域の三十三観音などに入っていないうちのお寺でも頼まれることがある。書式に決まりがあるわけではなく、ご本尊の名前を書いたり、念仏のお題目を書いたりとさまざまである。
この御朱印集めをテーマにしたゲームがゲームマーケット2015秋で発表された。聖書コレクションシリーズが出たときは先を越されたと思ったが、何かと保守的な仏教界からもこのような試みが生まれたことを喜んでいる。制作は東京・深川の臨済宗寺院。そのため仏教の専門知識に裏付けられた作品になっているだけでなく、御朱印帳カバーなどコンポーネントも専門業者を使って凝りに凝っている。
システムはシンプルな競りゲームである。御朱印カードの山札から1枚めくり、手持ちの写経チップを出して競りをする。一番長い写経チップを出した人が御朱印を競り落とし、自分の御朱印帳へ。これを御朱印カードの山札がなくなるまで続け、得点計算を行う。
獲得した御朱印は1枚1点。ただしときどき入っている黒い御朱印は1枚5点で、はずれ(「冷し中華はじめました」など)は-1点になる。その上で、組み合わせによって「役」が出来上がる。
釈迦、文殊、普賢で「シャカサンゾン」、阿弥陀、勢至、聖観音で「アミダサンゾン」は基本。これは本尊が釈迦如来の場合(禅宗寺院)は両脇に文殊菩薩と普賢菩薩が祀られ、阿弥陀如来の場合(浄土宗寺院)には勢至菩薩と聖観音菩薩が祀られるというお寺の決まりから来ている。
順番が重要な役もある。大日如来の両どなりに同じ種類の仏さま(如来か観音か菩薩)があればできる「マンダラ」、はずれカードが3連続すると発生する「ブタサン」など。はずれカードを取ってしまっても復活できる。
4人プレイと3人プレイで1回ずつ。役が狙いにくいシステムになっているものの、それが却って役ができたときの嬉しさにつながっていて、ありがたみが増す。競りに使う写経チップは4種類しかないので、相場観などの難しい要素はなく直感的に遊べる作品である。
御朱印あつめ
向井真人/ようがくじ「不二の会」(2015年)
3~4人用/10歳以上/30分