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ウッドランド(Woodlands)

守れなかった赤ずきん
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赤ずきん、ロビンフッド、アーサー王、ドラキュラという4つのストーリーに沿って、道をつないだり分断したりするタイル配置ゲーム。今年のドイツ年間ゲーム大賞で推薦リストに選ばれた。デザイナーはスイス人、イラストは『ツクヨミ:落ちた満月』のメルティカット。
毎ゲーム1つのストーリーを行い、4ステージを順番に進めていく。各ステージで使うのは、ところどころにキャラクターが印刷された透明シート。これを真ん中に置き、全員同じ内容の道タイルをもってスタートする。
砂時計をひっくり返しての同時プレイで、タイルを自分のボード上に3✕3枚並べるのだが、中央にある透明シートを見て、どのキャラクターをどこにつなげるかすばやく判断しなければならない。例えば赤ずきんの第1ステージは、赤ずきんが道中できるだけたくさんイチゴを集めてゴールに辿り着くようにする。道が途中で行き止まりになっていたり、イチゴが森の中に入ったりするとその分だけ得点が下がる。
砂時計が2回落ちたらステージ終了で、順番に透明シートを取って自分のボード上に載せ、得点を計算する。全員の得点計算が終わったら次のステージへ。
ステージが進むごとに難易度は上がる。赤ずきんの第2ステージは毒キノコのあるところを通ったら失点、第3ステージはウサギをキツネから守れなかったら失点、さらに宝石や宝箱など要素も増える。最終の第4ステージは、オオカミが登場するのでおばあちゃんと赤ずきんのいる道から隔離し、かつ猟師と同じ道に誘導して退治してもらわなければならない。
宝箱はカードを引いてその指示に従う。他のプレイヤーに宝石を捨てさせたり、利き手と反対の手でタイルを置かせたり、自分だけ使える特殊な道タイルが手に入ることもある。
赤ずきんを4人プレイで20分ほど。第1ステージはほぼ満点だったが、ステージが進むごとに難易度が上がり、最後のステージは、ほとんどの人が狼に食べられて無得点。冷静に考えればそれほど難しくはないのだが、同時プレイで制限時間があるために焦ってミスが出る。ロビンフッド以降のストーリーがうまくできるか不安だが、その分チャレンジしがいがあるというものだろう。
Woodlands
ゲームデザイン・D.フェア/イラスト・F.メルティカット
ラベンスバーガー出版(2018年)
2~4人用/10歳以上/20~40分

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東京都高等学校ボードゲーム連盟発足

6月3日、中央大学杉並高校において「東京都高等学校ボードゲーム連盟」の設立総会が開かれ、連盟が正式に発足した。中央大学杉並(思考ゲーム研究会)、武蔵(卓上遊戯研究)、日本学園(モノポリー同好会)、朋優学院(ボードゲーム同好会)、堀越の5校が参加し、秋には獨協を加えて6校で選手権大会が開かれる予定となっている。
都内の高等学校におけるボードゲームの普及と発展、競技力の向上や交流を通して、ボードゲーム文化の健全な向上充実と、高校生の健全な育成に資することを目的とした団体。高等学校におけるボードゲーム系クラブの教育的な活動を行う連盟としては日本初となる。
中央大学杉並高校思考ゲーム研究会の主催で2015年から毎年、交流会が開かれており、その中で引率顧問が協議を進めて連盟の発足に至った。相談役としてゲーム研究家の草場純氏、後援としてホビージャパンやアークライトなどボードゲーム関連企業が入り、ポスターのイラストは『放課後さいころ倶楽部』の中道裕大氏が手がけている。
連盟では高校におけるボードゲーム系クラブの設立の相談や、加盟校の募集を行っている。詳しくは下記ウェブサイトにて。
なおこの連盟においてボードゲームとは、東京都高等学校文化連盟に部門が存在するもの(囲碁、将棋)、賭博の連想度合いが強いもの(麻雀、テキサスホールデムなど)、プレイ時間が1時間を大きく超えるもの(大いなる文明の曙、ディプロマシー、TRPGなど)、特定企業への金額的依存度が大きいもの(TCG全般)、ほぼランダム要素で構成されるもの(人生ゲームなど)、学習を目的としたもの(ゲーム化された授業、スクラブルなど)、ジャンルが異なるもの(シミュレーションゲーム、レクリエーションゲーム、競技かるた、謎解きゲームなど)、その他(キャッシュフロー、7つの習慣など)を含まない20世紀以降に作られたボードゲームを想定している。
東京都高等学校ボードゲーム連盟設立準備委員会