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ダークサイドは過酷なルール『ウノ フリップ』日本語版、6月下旬発売

マテル・インターナショナルは6月下旬、『ウノ フリップ(Uno Flip!)』日本語版を発売する。作者・アートワーク不明、2~10人用、7歳以上、プレイ時間自由、1000円(税別)。

ルールは通常の『ウノ』と同じで手札を早くなくすゲームだが、カードの表(ライトサイド)と裏(ダークサイド)の2つのサイドがあり、ライトサイドでゲームを開始し、フリップカードが出たら全員でカードを裏返しダークサイドにチェンジする。
ダークサイドはカラーも一転し、ピンク・水色・オレンジ・パープルとなり、次の人が山札から5枚引く「ダークドロー5」や、宣言された色が出るまでカードを引き続けなければならない「ダークカラーワイルド」といった過酷なカードが登場する。
サイドをチェンジすると、それまでの面は無効になり、新たなダークサイドで戦わなければならない。サイドは目まぐるしく変わり、表に裏の内容をどれだけ把握しておくこともポイントになる。
定番の赤箱『ウノ』、昨年発売された青箱『ドス』に続く紫箱の登場を、マテル社は「3兄弟目」と呼んでいる。
マテル:「UNO(ウノ)」からカードの表も裏も主役の新商品が登場!「UNO FLIP(ウノ フリップ)」6月下旬より発売

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翡翠の商人(Merchants of Jade)

8枚を競りで分ける
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競り/オークションゲームは、プレイヤー間でバランスを取るものが多く、相場感を共有しないと面白さが味わえないことから中級向けに位置づけられることが多い。『ナショナルエコノミー 』のスパ帝国が今年発表したこの競りゲームは、「8枚のカードをみんなで分ける」という仕組みによって、相場感を分かりやすくし、経験を問わず楽しめる作品となっている。
山札から8枚のカードを場に並べたらゲームスタート。手番プレイヤーから時計回りに、何枚ほしいかを宣言する。4人ならだいたい2枚といったところだろう。以降のプレイヤーは、降りるか、前のプレイヤーより少ない枚数をいう。こうして一番少ない枚数を言って、ほかの全員が降りたら、その枚数だけ場から好きなカードを取る。ほかのプレイヤーは残ったカードを再び競っていく。最後に残った1人は残り全部をもらえるが、それは全員が選ばなかったものなのであまり魅力がないかもしれない。
カードは集めれば集めるほど得点効率(1枚だと1点だが、2枚で3点、3枚で6点……12枚で78点!)が高まる「翡翠」、純粋に得点になる「金」、金の得点を超えなければ得点になる「贋金」、最も多く集めた順に得点になる「香辛料」、A~Eを揃えれば得点になる「書物」の5種類。ゲームが進むにつれて、カードの欲しさがプレイヤーによって変わり、宣言枚数に影響を及ぼす。
さらにこのゲームの特徴として、「○枚取って1枚返す」という宣言ができる。優先順位は「3枚取る」>「3枚取って1枚返す」>「2枚取る」>「2枚取って1枚返す」>「1枚取る」>「1枚取って1枚返す」となっている。金の得点を超えてしまった「贋金」はもう返せないが、ほかの人より多く取りすぎた「香辛料」、重複して取った「書物」などを返すことで、よりよいカードを取りたいところ。でも、返したカードはほかの人が取っていくことになるので、どこまで敵に塩を送ってよいかも判断しなければならない。「このカードを返したら、あの人が取っていくはずだから、そうすると得点がドカンと増えて……」
山札のカードがなくなったらゲーム終了&得点計算。全てのカードが出てくるので、「まだ金の8は出てないな」といったカウンティングも判断に関わってくるだろう。
3人プレイで20分。3人だと「2枚、3枚、3枚」ぐらいの分け方が基本になるが、状況によって「2枚取って1枚返す」「1枚取る」もあり、残りの人がたくさんカードを取ってしまうので悩ましい。終盤は香辛料のトップ取りと、贋金がオーバーするか否かの瀬戸際でどんどん盛り上がった。自分が損をしても相手に大得点チャンスを与えないといったプレイも可能で、まだまだ研究の余地がありそうだ。
翡翠の商人
ゲームデザイン・西村裕/イラスト・長谷川登鯉
スパ帝国(2019年)
2~5人用/10歳以上/20~30分