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『AERA with Kids』『プレジデントFamily』でボードゲーム特集(2)

ともに12月5日発売の『AERA with Kids(アエラ ウィズ キッズ)』2019年冬号と、『プレジデントFamily(ファミリー)』2020年1月号に、ボードゲームが特集されている。2017年にもこの時期にボードゲーム特集が掲載されており(TGiWニュース)、クリスマス・お正月前の定番テーマとなっている。
『AERA with Kids』は年末年始のプレゼントの提案として「楽しみながら賢くなれるボードゲーム」と題してフルカラー16ページ。すごろくや企画の人気シリーズ「親子でボードゲームとお寿司」と、プレイスペース「クリプトメリア」の親子ボードゲーム会、ボードゲームカフェ「GOTTA2 CAFE」で開催されている西早稲田親子ボードゲーム会の様子をたくさんの写真で紹介。初対面でもすぐ仲良くなれ、子供同士で教え合い、お父さんも入りやすいという楽しみ方を提示している。
そしてオススメのボードゲームは32タイトル。推薦するのはすごろくやの丸田康司氏とクレーブラットの畑直樹氏である。「協力して乗り切る!」「かけひきを楽しむ」「戦略を練る」「推理・推測で頭をひねる」「土地や道を開拓する」「架空の世界を楽しむ」「イメージをふくらませる」「アクションを楽しむ」という8カテゴリーに分類して4タイトルずつ紹介。最後に2人のコラムが掲載されている。
続いては『プレジデントFamily』。年末年始に家族で遊ぶことを勧める「遊びながら点数アップ! すぐれものゲーム大集合35選」と題して9ページ。推薦するのは花まるラボの川島慶氏、中学受験専門カウンセラーの安浪京子氏、聖徳学園小学校の齊藤勇氏、ボードゲームソムリエの松永直樹氏、東田式パズル研究社の東田大志氏という、教育関係者中心の顔ぶれ。特集「算数が大好きになる魔法のレッスン12」からの流れもあって、カテゴリーは「数と計算に強くなる」「平面図形の感覚が身に付く」「立体図形の苦手意識をなくす」「確率&割合も怖くない!」「速さ、見通し、論理思考も高めよう」とお勉強寄りの内容となっている。紹介されるのはボードゲームだけでなく、スマホゲームやパズル、選者のオリジナルゲームも入っているのが特徴的だ。
変わったところでは『秀才コースゲームけいさん』も。「廃盤ですがオススメ!」って(笑)。
2誌の方向性は2017年と変わっていないようで、『AERA with Kids』は楽しさを前面に出してアピールする方向、『プレジデントFamily』は知育を前面に出して教育熱心な親の関心を引く方向をとっている。知育を強調することにはボードゲーム愛好者から異論がある(TGiWコラム)が、ボードゲームに関心をもってもらうきっかけとしては、さまざまなチャンネルがあるほうがよいと思う。

Posted in 日本語版リリース

独年間大賞ノミネート『ラマ』日本語版、12月7日発売

lamaJ.jpgメビウスゲームズは7日、カードゲーム『ラマ(L.a.m.a.)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・R.クニツィア、イラスト・R.ゾマーカンプ&B.シュペルガー、2~6人用、8歳以上、20分、1500円(税込)。

アミーゴ(ドイツ)から今年発売され、ドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされたゴーアウト系カードゲーム。場にカードを出していって早くなくすことを目指すが、途中で降りることもできる。

1~6の数字カードとラマカードがあり、手札6枚でスタート。自分の番には前の人が出したカードと同じか、1つ多いカードを出すことができる。ラマカードは最高の6に出すことができ、ラマカードには1のカードが出せる。カードを出す代わりに、山札から1枚引くか降りることもできる。誰かが手札を使い切るか、全員抜けたらラウンド終了となり、残った手札が失点。誰かが-40点になったラウンドでゲームが終了し、失点の少ない人が勝つ。

同じ数字のカードを複数もっていても失点は1回だけというルールと、カードが残っていても降りられるところがポイントで、カードを出せないときに降りるかカードを引いて残るかの選択が悩ましい。そこに加えて、残るメリットとして手札を全部出すとマイナス点チップを1枚捨てられるというルールが悩ましさに輪をかける。

短時間で『ウノ』ぐらいの分かりやすさながら、クニツィアらしいジレンマが盛り込まれた作品だ。