墜落する飛行機の中で札束争奪戦『バハマ』日本語版、6月11日発売
オリジナルはマタゴー(フランス)から2019年に発売されたブラフゲーム。強盗団が墜落する飛行機で、パラシュートと札束を奪い合う。
完璧な計画を練り、銀行強盗に成功した一味は飛行機で逃走中! だが計画が狂った。その飛行機のエンジンが火を噴き、しかも人数分のパラシュートが無かったのだ!
アクションは、アクションか札束カードを引く、他のプレイヤーからカードを盗む、特殊能力を使うなど。まだアクションをしていない中から次のプレイヤーを指名し、ダイスドラフトでアクションを行う。
山札の底の4枚の中に「墜落!」カードが入っており、これが引かれたら、パラシュートもライフボートももっていない人は脱落。生き残ったプレイヤーの中でお金を最も多く持っているプレイヤーが勝者となる。
墜落前でも、誰かがFBIカードを3枚集めれば、無事に飛行機を着陸させ、強盗たちを一網打尽にして勝利できる。お金を集めていないプレイヤーは、FBIの疑いをかけられるだろう。
脱出の準備を整えつつ、他のプレイヤーの動きに注意しなければならない。しかしダイスはそう都合よく出てくれない。極限の戦いが今始まる。
内容物:キャラシート 10枚(※シートサイズ:100×140mm)、アクションカード 27枚、札束カード 40枚、開始カード 8枚、墜落カード 1枚(※カードサイズ:63×88mm)、ダイス 7個、機内安全の手引き 1枚
ジャストワン(Just One)
鋭いヒント、笑えるヒント
ヒントは「トロフィー」「ハス」「スーパー」「ケーキ」。分かりますか?
『ジャストワン』はみんながヒントを出すが、他とかぶるとキャンセルされてしまう連想ゲームだ。フランス人デザイナーコンビが制作し、ベルギーの出版社から発売され、昨年のドイツ年間ゲーム大賞に輝いた。「公衆の面前で遊べば見物人がすぐに引き込まれ、やがて一緒に遊びたくなるでしょう。実際、遊ぶためのハードルが誰でも越えられるくらい低いので、本当に遊ぶことになるでしょう」と選考委員会が評するのは、ゲームマーケットのメインストリーム(シンプル、コミュニケーション、プレイヤードリブン)とも一致する。
当てる人以外がお題カードを見て、今回のお題を確認し、ヒントを消せるペンで書く。書き終わったらお互い確認してかぶったものを除外。残りを当てる人に見せて、当たれば得点になる。これを何ラウンドか繰り返して合計得点が成績になる。成績評価はあるが、『ザ・マインド』のように勝敗がはっきりしたものではなく、1回1回の面白いヒント、ナイスヒントを楽しむゲームと言える。
もともとそうなのか、ローカライズの難しさもあるか、プレイヤーによって変わるのか分からないが、たまにえらく難しいお題がある。回答は1回しかできず、間違うと減点になってしまうため、分からないときはスキップできるものの、回答者にはプレッシャーになるときがある(『ディクシット』、『コードネーム』、『デクリプト』のヒントでも起こる現象である)。ルールにはないが、時間制限を設けて、回答できなければスキップにするのも良いかもしれない。
それとゲームが進むにつれて、ヒントの分担(直球のヒント、ひねったヒント、言葉選び)が起こることがあるので、プレイヤーにはそういう勝ちに走ったプレイではなく、毎回変わった趣向でヒントを出すように心がけたほうが楽しめそうだ。初心者は純粋に楽しめると思うが、ゲーマーは逆に余計なことをいろいろと考えてしまわないように気をつけたほうがよい。
Just One
ゲームデザイン・L.ルーディ&B.ソテール
アートワーク・E.アザグリ&F.プーレ
ルポ・プロドゥクシオン(ベルギー、2019年)+アークライト(2020年)
3~7人用/8歳以上/20分