ボムスカッド(Bomb Squad)
一か八かで言ってみるスリル
1~12の数字がついたコードタイルと、今回のシナリオで使うタイルを混ぜて配り、各自自分のカード立てに昇順に並べる。自分のタイルについては他の人に見せることはもちろん、どこに何があるかなど話すことも示唆することもできない。ただし最初に1枚だけ、それが何番のタイルであるかヒントを出すことができる。同じ数字が偏っているところにヒントを出すなどの工夫によって、クリアしやすさも変わってくるだろう。
ゲームはババ抜きの要領で進められる。手番には、ほかのプレイヤーのタイルを1つ指定してその数字を当てる。当たっていれば自分の同じ数字のタイルとペアにして除去できるが、外れていればライフを失う。1つの数字につき4枚のタイルがあり、1回当たって1つのペアが除去されていれば、もう1つのペアは「自力解体」(自分のところに2枚あれば除去)することもできる。
全員のタイルを除去できれば全員の勝利、その前にライフがなくなれば全員の敗北。
最初はヒントをもとにして進めていく。できればヒントで数字がわかっているタイル以外を指定できればその後の展開が楽になるが、イチかバチかになることも少なくない。自分の手札情報と合わせて、できるだけ確率の高いほうを選びたいところだが、100%でないところで当てるのは、映画で爆弾のコードを切るシーンを彷彿とさせる。
2つの数字を言ってどちらかが当たっていればいい「ダブルカード」や、毎回ランダムに出てくる「アイテムカード」の使いどころもポイント。ミッションが進むにつれて、一発で敗北となる爆弾タイルやスタータイルが入ってくるので、うまく使って対処したいところだ。
ボムスカッド
ゲームデザイン・林尚志/グラフィックデザイン・ryo_nyamo
OKAZU Brand(ゲームマーケット2020秋)
2~5人用/10歳以上/30分
このみしぐれ(Sprinkle)
計算しつくされた繁殖
樹木となって、ムササビに種を運んでもらい、天気をコントロールして自分の種を森に増やすエリアコントロールゲーム。緻密に作り込まれたアクションが、木駒や透明キューブといったコンポーネントと相まって先進的なユーロゲームの様相を帯びている。
樹木コマ(円柱)を初期配置し、種コマを布袋に入れてスタート。自分の手番にはムササビコマを移動させて袋から引いた種コマをばらまくか、雲コマを移動させて雨を降らせるか、種と雨のあるところで樹木を育てるかを行う。ムササビはみんなの思惑が絡み合って思うように動いてくれない。そのうちに条件を満たすと得点計算へ。
得点計算では、エリアごとに雲と水コマの有無で得点が変わる。一番いいのは雲がなくて水コマがあるエリアなので、自分の樹木の得点が高いときに得点計算になるようコントロールしたいところだ。誰かが樹木コマを使い切ったらゲーム終了で、得点の合計で勝敗を決める。
各エリアには進化能力があり、そこで樹木コマを2個以上置くと能力をゲットできる。樹木コマと一緒にいきなり種コマを置けたり、ムササビなしで種を飛ばせたりと強力。組み合わせの相性もあるし、ゲームごとに変わるのでリプレイアビリティも高い。
アクションや特殊能力のアイコンが数式のようになっていてとっつきにくいが、緻密なバランスを取っていることが分かる。袋からの引き運はあるが、公開情報が多くアブストラクト寄り。ほかのプレイヤーの動きを見て先をどれくらい読めるかが勝敗を分ける。
このみしぐれ
ゲームデザイン・ぶらちょこ/イラスト・あまぐ
こぐまやん(ゲームマーケット2020秋)
2~4人用/12歳以上/45~60分
ボドゲーマ通販:このみしぐれ