洞窟のシステム構築
前作にも言えるが、コンポーネントを少なくして手軽に遊べるようにしたところが注目点。ワーカープレイスメントのシステムだがワーカーコマはなく(「ワーカーのないワーカープレイスメント」)、中央にあるアクションタイルを交互にとってアクションを行う。手持ちの資源は資源トラックのマーカーで表され、大量の資源コマを扱う必要がない。部屋タイルははじめ裏になって両プレイヤーの洞窟の中に置かれてあり、洞窟を掘るたびに表になって場に出てくる。最初から全部並んでいた『カヴェルナ』と比べ、少しずつ出てくるので迷うことが少ない。また部屋タイルが出てくる順番はゲームごとに異なるので、展開や戦略も変わってくる。
アクションタイルはラウンドごとに1枚ずつめくられ、アクションの選択肢が増えていく。木材や石材などの物資を取る、物資を交換する、壁を作る/取り除く、洞窟を掘る、部屋を作る、部屋を使うというものがあり、アクションタイルによって複数できるものと選べるものがある。
洞窟を掘って、壁のの位置を整えて、必要な資材を支払うと部屋を作ることができる。部屋にはアクションで使えるオレンジ色の部屋と、終了時まで効果がある青色の部屋がある。一度に複数の部屋を使えるアクションがあるので、コンボを作って効率よく資源を得点にしていこう。並んだ部屋を見てどんな組み合わせを作るか考えるのは『カヴェルナ』から引き継がれた魅力だ。
はじめは各プレイヤー2アクションずつだが、アクションの選択肢とともにアクション数も増えていき、最終の8ラウンドは4アクション行ってゲーム終了。部屋の得点、資源のひとつである金塊の数を合計して多いほうが勝ち。
部屋の組み合わせを考えることもあってプレイ時間は少々長め。しかし1時間を超えることはなく、悩ましさもちょうどよいくらい。自分が今回使わなかった部屋を次回使いたくなり、それで次はどんな展開になるか期待の高まるゲームだ。
Caverna: Höhle gegen Höhle
ゲームデザイン・U.ローゼンベルク/イラスト・K.フランツ
ルックアウトシュピーレ(2017年)+ホビージャパン(2017年)
1~2人用/12歳以上/20~40分