山頂をめざせ(Gipfelstürmer)

山頂付近は大渋滞
山頂をめざせ
サイコロの出目でヤギを山頂に向かって進めるダイスゲーム。F.フリーゼの作品だがアミーゴ社から出ているのでFで始まっていない。
ヤギは山のふもとからスタート。5つのダイスを振って、2回まで振り直し、道に指示された条件を満たしたらヤギを進める。最初は「合計13以下」「3つゾロ」「合計20以上」と易しいが、山を登るにつれて難しくなっていき、最後、山頂に登るには5つとも同じ出目を出す必要がある。このゲーム、『王への請願』のように出目をいじる特殊能力はない。成功する確率が低いのを補うのが、下から押し上げるルールである。
ふもと付近では1つのマスに何匹でもいられるが、次第に道が少なくなり、各マスに入れるヤギは1匹だけとなる。そこで目の前のマスにヤギがいた場合、自分の色のヤギであればひとつ上のマスに押し上げられる。おしりを角でつついたら、険しい山道もひとっとび。自分の色のヤギは何匹もいるので、連載も起こる。このルールによって、比較的楽な条件でヤギを進めることができるようになっている。
しかしほかのプレイヤーのヤギが下から突き上げてくると、川に落とされて下のマスに落ちてしまう。そのマスにヤギがいればさらに下へ。上のほうのマスに孤立して、いつまでも条件を満たせうちに下からほかのヤギがやってくると焦る。その前に自分の色のヤギがかけつけられるか? 最初に2匹を山頂に上げたプレイヤーが勝者。
3人プレイで30分ほど。なかなか連鎖ができず、登っては落ち、落ちては登りとダイナミックな展開。いくつか登山ルートがあるため、同一ルートで列ができるように振り直しで調整したいところだが、ダイスはそういうことを聞いてくれるものではない。しかしそのうち、難所がいくつかあることが分かってきた。5つゾロ目で登頂できる一つ手前の、「合計26以上」「ストレート」「合計9以下」がそれである。ここは達成が難しいため、ヤギの往来が少ない。そこにkarokuさんがうまく列を作り、ほかのヤギの攻撃をかわして登頂を成功させた。
ダイスゲームとしては長めの部類に入るが、ダイス運を試すだけでなく、連鎖を工夫して作っていく楽しみがある作品である。
Gipfelstürmer
デザイン:F.フリーゼ/イラスト:C.フィオーレ/アミーゴ(2015年)
2~4人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズ:山頂をめざせ

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