オリジナルは1992年、ドイツ・パーカー社から発売され、ドイツゲーム賞の1位に輝いた作品。作者は『カタン』のトイバーで、発表は『カタン』の3年前に遡る。これまでドイツ語版以外が制作されてこなかった知る人ぞ知る作品だ。
プレイヤーは交易商となり、各自、自分が株券を持っている色の船が商売で成功することを目指す。海には「さまよえるオランダ人」と呼ばれる不幸を呼ぶ幽霊船が徘徊しており、ダイスを振って出た「ラッキーナンバー」に一番近い数を蹄鉄チップで出したプレイヤーが動かせる。海賊船が島に着くと株券に応じて配当がもらえるが、船のマスではその色の株券が暴落し、罰金を支払わなくてはならない。
ラッキーナンバーが複数いたときに起こる交渉、手持ちの株券をカモフラージュするブラフ、そして幽霊船が移動するたびに起こる悲鳴と、24年の月日を経てなお色褪せないゲーム。『枯山水』『曼荼羅』とオリジナルゲームで手応えを掴んできたニューゲームズオーダーは今回、5000部の製作で価格を抑え、国内でのボードゲーム受容を試す。
・B2FGames:クラウス・トイバー作「さまよえるオランダ人」を3月に発売します。
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