最後の一振りで奇跡の生還!
全員、潜水艦からスタート。自分の番にはサイコロを2個振って(1~3しか出ないサイコロなので、最高でも6)、その数だけ自分のコマを潜らせる。止まったところにあるチップを取ることができるが、取ってしまうとその枚数だけ移動力と酸素が奪われるので、まずは何もとらないで先を目指そう。
しばらくはこうしてみんなが先へ先へと進んでいくが、誰かがチップを取ったところで状況が一変する。チップを取った人は、次の手番から枚数だけ酸素を奪われる。その酸素が、全員共通という一蓮托生がこのゲームのポイント。みんながチップを取り出すと、酸素は一気に減ってしまう。酸素がなくなる前に、急いで潜水艦に戻ろう。
しかし帰りは、自分がもっているチップの枚数だけ移動力を奪われる。欲張って3つも4つも取ってしまうと、サイコロの出目によっては全く進めない。その間にも酸素はどんどんなくなっていく。この焦りが、水中にいるかのような息苦しさを生み出す。く、苦しい~!
ほかのプレイヤーより先に帰り始めるのがポイントだが、あまり先に帰ってしまうと、高いお宝が取れない。お宝は、奥に行けば行くほど得点が高いのだ。また、方向転換はラウンド中に1回しかできないので、状況に応じて行ったり来たりして調節することもできない。慎重に進み、宝を取ったら一気に帰らなければならない。このチキンレースが楽しい。
酸素がなくなるまで潜水艦に帰れた人は、持ち帰ったチップが得点。間に合わなかった人のチップは、3枚ずつ重ねて海底(コースの一番奥)に沈む。この3枚のチップは1枚とみなすのでたいへんお得な物件。でもこれが罠で、これを目指した何人かがまた帰らぬ人となるのだ。
5人プレイで15分ほど。1ラウンドは酸素の減り方がどれくらいか分からず全員が帰還失敗。2ラウンド目はこれを踏まえて、だいぶ早いうちに帰り始める人と、欲張って奥に進む人に分かれる。先に帰り始めた人が、帰る途中でお宝を拾っていくので酸素がどんどんなくなり、半数くらいがまた帰還失敗。3ラウンド目はこうして失敗したお宝を狙ってみんなが奥へと進む。行きでダイス目に恵まれなかったtomokさん以外は生還して終了。
「まだまだ行きますよね!」「もちろん!」といっておきながら、直後にみんなこぞって帰り始めるのが焦る。2,3人が帰り始めたところで奥に行くのはとても度胸がいるが、いい目が出て無事帰れたときはその分とても嬉しい。「5以上、5以上お願いします!」最後は1,2歩の差が生死を分けるため、ダイスを振る手にも力が入った。
海底探険
佐々木隼、佐々木吾朗/オインクゲームズ(2014年)
3~6人用/8歳以上/30分