オリジナルは1988年にフランク・コスモス(現コスモス)社(ドイツ)が発売した作品。国内ではこれまで「フォーラム・ロマーナム」と呼ばれている。ローマを舞台に、建物やギルドに市民を置いて得点を取る陣取りゲームで、クラマーが『アンダーカバー(Heimlich & Co.)』で名を馳せた翌々年に発表した。
手番には7×7のマスのいずれかに自分の色の市民コマを置くだけ。ストックの市民コマがなくなったらすでに置いてあるものを移動する。そのうち縦の列、横の列、斜めの列、6~9マスの区画に全てコマがおかれたら得点計算が発生。単独最多で市民を置いている人が得点する。
ポイントは市民の数が最も少ない人(0人も含む)は減点になってしまうところ。得点計算はそこかしこで頻繁に発生するので、減点を避けるよう市民を分散することも必要となる。ここの市民は動かしたくない、でもこちらにも市民を置きたいと悩ましい。得点状況によって微妙な協力関係が築かれたり、それがまた裏切られたりとプレイヤー間のアヤも楽しめる。
『古代ローマの新しいゲーム』『アイム・ザ・ボス・カードゲーム』と共に、世界的にも再版されていない作品を一挙3タイトル発売するニューゲームズオーダーは、90年代のドイツゲーム黄金期を形成しながら顧みられていない名作を今後も再版していく考えだ。
・B2FGames:「フォルム・ロマヌム」日本語版、11/18のゲームマーケットで先行販売致します。
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