ヴォーパルス(Vorpals)

100年間の世代交代
兵士やモンスターで戦争したり、さまざまな建物を作ったりして島の覇権を争うカードゲーム。建物は永遠だが、兵士やモンスターは次々と死んで世代交代していく。流動的な配下をどうコントロールするかが鍵だ。
昨年のゲームマーケットで発売された同人ゲームだが、人気に押されてリメイクと再版が行われ、今では安定して入手できる。今年のゲームマーケットでは『惨劇RoopeR』と並んで最も行列の長いブースとなり、会場では売り切れ。しかしその後、アマゾンなどでも取り扱われるようになり、ようやく遊ぶことができた。
ヴォーパルス
ゲームは4ラウンド。はじめにユニット(キャラクター)カードを5枚ずつ配り、各自1枚選んではとなりの人に渡すという分配を行う。『世界の七不思議』で有名になったいわゆるドラフトである。うまくコンボが組めるように、またほかのプレイヤーに塩を贈らないように慎重に選ぶ。
カードを選び終わったら、その中から今回出すカードを伏せて自分の前に配置し、一斉にオープン。キャラクターによってはコスト(お金)を支払う。配置できるのは、はじめ前列2枚の後列2枚。残りは次ラウンド用に1枚キープするか、捨て札にする。
キャラクターには兵力がついており、前列の兵力を合計して、『世界の七不思議』式に両どなりと比べる。勝てば勝利点。序盤はこの点数が大きいので、是が非でも勝ちたいところだ。「ワーム」はほかのキャラクターが生産する食料の数だけ兵力がアップしたり、「射手」は後列でも兵力に加えたりするので活用しよう。
戦争が終わると、収入を受け取り、建物を1つ作ることができる。建物のコストはお金のこともあれば、キャラクターが生産する鉱石などの資源であることも。さらに作った建物は、多額のコストを支払えばグレードアップもできる。建物にも、兵力の増強や資源の生産などの特殊能力があるので、早めに建てておきたい。
その後で、出ているキャラクター全部に「経年カウンター」を置く。このカウンターが置かれたキャラクターは、次のラウンドの最後に死んでしまう。このようにして世代交代が起きるわけだ。カードが溜まらないのですっきりするが、組み合わせをよく考えておかないと手が進まないシビアさがある。
キャラクターの特殊能力によって、長生きしたり(「癒し手」)、早死したり(「老兵」)、長生きしたほうがよかったり(「トーテム」)、早死したほうがよかったり(「画家」)と、死はさまざまな意味をもつ。大事なのはただ長生きさせることではなく、そのキャラクターを輝かせてあげることだ。最後に勝利点の高い人が勝ち。
4ラウンドというのは100年とは思えないほど短い。兵力勝負になる前半から、さまざまな資源で得点できる後半にどのように橋渡しするかが、勝敗を分けるようだ。
Vorpals
大爆笑カレー/I was Game(2011年)
2〜5人用/10歳以上/30〜60分
Amazon.co.jp:Vorpals
I was Game:Vorpals

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