オーストリアゲーム賞は、まず選考委員が候補作を絞り込み、ゲーム経験の少ない人が遊んで決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで売り上げに大きな影響を与える。
『サンタクルーズ』は配られたカードにそって、うまく得点を獲得できるように、島にコマを配置するゲーム。ほかの人のカードでも得点できるので、ほかの人の置き方から推測できると得点を増やせる。さらに後半戦はほかの人とカードを持ち替えるため、お互いの状況がもっと分かるようになる。同アカデミーは「何度も遊びたくなる魅力をもった作品」と評している。
ヒットゲームには、同じくドイツ年間ゲーム大賞の推薦リストに挙げられた『インディゴ』『カリマンボー』『ピクトマニア』が選ばれた。昨年よりたくさんの作品が挙げられたのは、新しくて革新的なボードゲームがたくさん発表されたためという。
【オーストリアゲーム賞2010】
大賞:サンタクルーズ(Santa Cruz / M.A.カサソラ / ハンス・イム・グリュック)
ファミリー部門:バオバブ(Baobab)、インディゴ(Indigo)、カリマンボー(Kalimambo)、タケノコ(Takenoko)、ボーナンザダイス(Würfel Bohnanza)
キッズ部門:キャプテンキッド(Captain Kidd)、モンスタートルテ(Monstertorte)、ウボンゴジュニア(Ubongo junior)
フレンド部門:アフリカーナ(Africana)、海賊グリ(Die Gulli-Piratten)、ピクトマニア(Pictomania)
フリーク部門:最後の晩餐(Das letzte Bankett)、メイジナイトボードゲーム(Mage Knight Das Brettspiel)
・Östreichischer Spielepreis:Spiel der Spiele 2012
・Amazon.co.jp:サンタクルーズ
ウィーン・ボードゲーム・アカデミー代表のカサン氏(中央)から『サンタクルーズ』の出版元であるハンス・イム・グリュック社員に表彰状が渡された