シュピール’21:シュミットシュピーレ
ゲームデザイン・R.クニツィア、イラスト・S.ローレンツ、2~4人用、10歳以上、60~90分。
イタリア・ヴェネツィアのムラーノ島を舞台に、ガラス細工を作って売るドラフト&タイル配置ゲーム。5枚のカードから1枚を選び、ボード上の対応するマークのマスに自分のクリアコマを置く。残りのカードはそれぞれ左隣のプレイヤーに渡す。
ボードには5つのエリアがあり、工房では材料を揃えてボーナス点を獲得し、住居では順番にタイルを置いて得点する。人物はピラミッド状に配置し、交易はパターンを作り、港では品物を揃えて船を進める。追加カードをプレイできるボーナスもある。
カードのストックか誰かのコマがなくなったらゲーム終了で、合計得点を競う。
ゲームデザイン・林尚志、1~6人用、8歳以上、20分。
OKAZU Brandが2018年に発表したフリップ&ライトゲーム『メトロックス』(オリジナルは東京・大阪で、追加マップで仙台・博多・名古屋)の海外版。カードをめくって指示された数だけ地下鉄路線の駅に○をつけて完成させていく。ベルリン、アムステルダム、マドリード、パリのシートが入っている。
ゲームデザイン・W.ヴァルシュ、1~4人用、8歳以上、20分。
『ガンツ・シェーン・クレバー』『ドッペルト・ゾー・クレバー』に続くロール&ライトゲーム『クレバー・ホッホ・ドライ』の追加シート。ルール変更はなく、新しい組み合わせの戦略に挑戦する。
アフガニスタンの群雄割拠『パックス・パミール』日本語版、10月30日発売
シェラマドレゲームズ(スウェーデン)のパックスシリーズとして2015年に発売されたものをリメイクして、ウェーレギグゲームズ(アメリカ)が2019年に発売した作品。19世紀に約100年間にわたってアフガニスタンで繰り広げられたイギリスとロシアの抗争「グレートゲーム」を舞台に、アフガニスタンの有力者となって他プレイヤーと影響力を争う。デザイナーのウェールレは『ルート』の作者。
さまざまな種類のカードの獲得とプレイによって、同盟相手や自分の部族の駒の配置、道の建設、同盟相手への贈り物、他勢力の駒を取り除くための戦闘などのアクションを行う。ボード上ではさまざまな駒がひしめき合う中、最大勢力と同盟を組んで得点を稼ぐ。
最大勢力は、優勢判定のカードが解決されたときにチェックされる。圧倒的に優位に立っていた勢力と同盟しているプレイヤーは、その勢力内の影響力に応じて勝利点が入る。しかし、勢力が均衡していれば個人の影響力に応じて勝利点を得る。優勢判定のたびに部分的にリセットされ、誰かが4勝利点を獲得するか、4回目の優勢判定の後でゲーム終了となる。
どの勢力と同盟を組むことが勝利への近道となるのか見極めるだけでなく、誰かが抜き出て一気に勝利しないよう、他のプレイヤーの動向にも気を配らねばならない。インタラクションが強めの作品。史実に基づいた細かいフレーバーテキスト、雰囲気のある美しい駒、ボードのアートワークも含めて歴史を感じられる作品となっている。