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ドイツ年間ゲーム大賞2024ノミネート

ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は11日、3部門についてノミネート作品と推薦リストを発表した。赤いポーンの年間ゲーム大賞、青いポーンの年間キッズゲーム大賞、灰色のポーンの年間エキスパートゲーム大賞の3部門について各3タイトル、合計9タイトルがノミネートされた。この中から7月21日に大賞が発表される。

発表はフランクフルトのボードゲームカフェ「Playce」からYoutubeのライブ配信にて、選考委員代表のフリストフ・シュレヴィンスキ氏とハラルト・シュラーパー氏によって行われた。今年は3部門合計で昨年の440タイトルを超える475タイトルの新作から選考したという。

メインである年間大賞(赤)にノミネートされたのは、世界を回って動物の生態を調べる『ダーウィンと歩む「種の起源」』、タイルを引いて船ボードに配置する『キャプテンフリップ』、飛行機を安全に着陸させる2人用協力ゲーム『スカイチーム』。すべてオリジナルはドイツ国外の作品で、プレイ時間20分前後のライトなゲームが並んだ。

経験者向けであるエキスパートゲーム大賞(灰色)のノミネートには、気候変動に取り組むアメリカの協力ゲーム『E-ミッション』、商人たちが世界を探索するフリップ&ライトゲーム『ザ・ギルド・オブ・マーチャント・エクスプローラーズ』、名作鉄道ゲームをレガシーゲームにした『チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記』の3タイトル。こちらもすべてオリジナルはドイツ国外の作品である。

キッズゲーム大賞(青)には、カードと同じ形の宝石を探す『大きい小さい宝石』、獲得したカギで宝箱を開ける『魔法のカギ』、名前を言いながらカードをめくっていく『タコスジュニア』がノミネートされた。記憶ゲームがないのが今年の特徴だという。

日本語版が発売または発売予定の作品は9タイトル中4タイトル(下記リンクあり)。日本人作品の『トリオ(ナナ)』が対象部門の推薦リストに入っている。

【年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)2024ノミネート】


  • ダーウィンと歩む「種の起源」
    (Auf den Wegen von Darwin)
    ゲームデザイン:G.グラール&M.ヴェルディエ/イラスト:M.ブリアンド&D.シットボン
    出版社:ソーリーウィーアーフレンチ、2~5人用、8歳以上、20~30分

  • キャプテンフリップ(Captain Flip)
    ゲームデザイン:P.モリ&R.コンザドーリ/イラスト:J.オーコンテ
    出版社:プレイパンク、2~5人用、8歳以上、20分

  • スカイチーム
    (Sky Team)
    ゲームデザイン:L.レモン/イラスト:E.イベラー&A.リーブ
    出版社:スコーピオンマスク、2人用、12歳以上、20分

推薦リスト:ファントム・インク(Ghost Writer)、ハーモニーズ(Harmonies)、パストニヒト!(Passt nicht!)、シェッツイット・イフユーキャン(Schätz it if you can)、トレッキング:チャーリー・ビンクの時代を旅する(Trekking– Reise durch die Zeit von Charlie Bink)、トリオ(Trio)

【年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)ノミネート】


  • E-ミッション(e-Mission)
    ゲームデザイン:M.リーコック&M.メナペース/イラスト:M.バーグ
    出版社:シュミットシュピーレ、1~4人用、10歳以上、60~120分

  • ザ・ギルド・オブ・マーチャント・エクスプローラーズ
    (Die Gilde der fahrenden Händler)
    ゲームデザイン:B.J.ギルバート&M.ダンスタン/イラスト:G.ランドマン
    出版社:AEG+スケリッヒゲームズ、1~4人用、14歳以上、45分

  • チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記
    (Zug um Zug Legacy – Legenden des Westens)
    ゲームデザイン:A.R.ムーン&M.リーコック&R.ダヴィオー/イラスト:J.デルヴァル&C.ドージーン
    出版社:デイズオブワンダー、2~5人用、10歳以上、20~90分✕12回

推薦リスト:ボタニクス(Botanicus)、フォレストシャッフル(Mischwald)、リチュアル(Ritual)、ビアパイオニア(Bier Pioniere)

【年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)ノミネート】


  • 大きい小さい宝石(Große kleine Edelsteine)
    ゲームデザイン:W.ヴァルシュ/イラスト:M.ツアネティ
    出版社:シュミットシュピーレ、2~4人用、5歳以上、15分

  • 魔法のカギ(Die magischen Schlüssel)
    ゲームデザイン:M.スラヴィシェック&A.シュタインヴェンダー/イラスト:C.ピルー
    出版社:ハッピーバオバブ+ゲームファクトリー、2~4人用、6歳以上、20~30分

  • タコス・ジュニア(Taco Katze Pizza Junior)
    ゲームデザイン:D.キャンプベル&T.デヌアル
    出版社:ブルーオレンジ、2~6人用、4歳以上、5分

推薦リスト:フラリーバレー(Fluffy Valley)、おいしい溶岩(Lecker Lava)、干し草の中の針(Die Nadel im Heuhaufen)

Spiel des Jahres e.V.: Die Nominierten 2024 

Posted in 日本語版リリース

神秘の大陸を歩く『ファラウェイ』日本語版、6月27日発売

Engamesは6月27日、『ファラウェイ(Faraway)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:J.グピー&C.ルブラ、イラスト:M.モラン、2~6人用、10歳以上、15~30分、3300円(税込)。

キャッチアップゲームズ(フランス)から昨年発売されたカードゲーム。エッセン・シュピールのスカウトアクション(ファミリーゲーム系)で1位、フランス年間ゲーム大賞中級部門大賞、ゴールデンギーク賞ライト級部門/イノベーティブ部門ノミネートと高い評価を得ている。神秘の大陸を歩いて住民の望みに応え、名声を集める。

3枚の手札から一斉に1枚を公開して自分の前に1列に並べる。カードには番号がついており、数字の小さいプレイヤーから場から補充する。これを繰り返して各自8枚並べたら得点計算となる。

各カードには必要なリソースと報酬が描かれているが、このゲームの最大の特徴は、最後に置いたカードから逆順に見ていくことで、目標を先に、必要な条件を後に揃えていくことになる。

カードを昇順に置くことでもらえる聖地カードは、追加のリソースと名声をもたらすが、昇順にばかりこだわると高得点のカードに必要なリソースを集められなくなってしまうかもしれない。また、数字の大きいカードを出すと補充が後になるため、ほしいカードが取れない恐れもある。8枚のカードを並べるだけなのに、悩みどころいっぱいのゲームだ。

通常版のオレンジ箱の他に、パッケージ違い(内容物は同じ)で青・黄・緑の3種類が同時発売となる。

内容物:地域カード 68枚、聖地カード 45枚、得点記録用紙 1冊、ルールブック 1冊

Engames:ファラウェイ日本語版青箱黄箱緑箱