アメリカ卓上ゲーム賞2022に『ハッピーシティ』ほか
ATTA賞は、アメリカのボードゲーム市場が急速に拡大する中、ドイツ年間ゲーム大賞、フランス・アスドール、スペイン年間ゲーム大賞、オーストラリア・カンガ賞のような一般向けの賞がアメリカになかったことから2019年創設された。
対象は英語ルールがあること、現物があること(プリント&プレイ版などでないこと)、前年に初版でリリースされたこと、小売またはクラウドファンディングが条件で、4つの部門について委員が5タイトルまでをランキングを付けて推薦し、これを集計して決定する。昨年は『アーティチョークなんて大キライ!』『ザ・クルー』『キャリコ』『ドミネーションズ』が選ばれている。
アーリーゲーマー(初心者)部門で対象に選ばれた『ハッピーシティ』は佐藤敏樹氏の『ハピエストタウン』の英語版。同賞では初の日本人作品の受賞となる。審査員コメントでは「都市建設はクラシックなジャンルだが、お金ではなく市民をできるだけ幸せにすることをプレイヤーのタスクにするもので、家族全員が親しみやすい明るくカラフルなタブロービルドゲームになっている」と評されている。
アーリーゲーマー部門では他にも日本人作品の『クラッシュオクトパス』が推薦リストに入っている。
【アメリカ・テーブルトップ賞2022】
アーリーゲーマー部門:ハッピーシティ(Happy City)
推薦:クラッシュオクトパス(Crash Octopus)、カブト相撲(Kabuto Sumo)
ノミネート:おじゃまっシー(Block Ness)、 宝石ゴンゴン(Hammer Time)
カジュアルゲーム部門:キュビトス(Cubitos)
推薦:ザ・クルー:深海に眠る遺跡(The Crew: Mission Deep Sea)、ワーリング・ウィッチクラフト(Whirling Witchcraft)
ノミネート:世界の七不思議:建築家たち(7 Wonders: Architects)、サマーキャンプ(Summer Camp)
ストラテジーゲーム部門:カスカディア(Cascadia)
推薦:ファーナス(Furnace)、ジェノタイプ:遺伝子型(Genotype: A Mendelian Genetics Game)
ノミネート:ハドリアヌスの壁(Hadrian’s Wall)、ブルウ(Brew)
コンプレックスゲーム部門:アルナックの失われし遺跡(Lost Ruins of Arnak)
推薦:美徳(Bitoku)、オリジンズ:ファーストビルダーズ(Origins: First Builders)
ノミネート:スリーピングゴッド(Sleeping Gods)、誓い:帝国と亡命者の年代記(Oath: Chronicles of Empire and Exile)
・The American Tabletop Awards:2022 American Tabletop Award Winners
『マッドネスアワー・アナザー 異界の門』4月下旬発売
昨年12月に発売されたクトゥルフ神話をテーマとした1対多の探索ゲームの拡張セット。館の探索で手にした神秘の遺物によって異界の門が開かれ、邪神ウムル・アト=タウィルが顕現する。これを退け、門を閉ざすため探索者たちは謎の少女の手引きにより、禁断の儀式に挑む。
プレイヤーの1人は少女に、その他のプレイヤーは探索者となって危険な館からの脱出を目指すが、少女は依然として少女が人間なのか異形の一柱なのかはわからない。館の部屋を破壊しながら迫る邪神を相手に、少女の正体を推理しつつ、儀式を完遂することはできるだろうか。
基本ルールでも使える7種の部屋カードやキャラクターを追加するほか、3人用と4人用で2つのルールが収録されている。
内容物:大モンスターカード 1枚、部屋カード 7枚、キャラクターボード 2枚、サマリー 1枚、説明書 1枚