探索と鋳造のタイル配置ゲーム『オリハルコン』日本語版、11月17日発売
キャッチアップゲームズ(フランス)から今秋発売される中量級の新作。ゲームデザインはカタラ(『キングドミノ』『ファイブ・トライブズ』)とグーピーで、このコンビでは『クィーンズ』がある。島を探索して資源を活用し、モンスターを退治するギリシャ神話を題材にしたタイル配置ゲーム。
手番には中央ボードに並んだカードの中から1枚を選び、そのカードのあるタイルを獲得し、指示されたアクションを行う。タイルはプレイヤーボードに配置し、アクションで資源産出や神殿建設を行う。火山を配置するとモンスターが出現し、ダイスを使って退治していく。建設した神殿、彫像したオリハルコン、地形連続で得られたタイタンが得点になり、5ポイント先取で勝者となる。
ゲーマーズゲームの内容を45分に凝縮し、中量級ながら濃厚なプレイ感が得られる作品だ。
ダイス選択でヨーロッパを渡り歩く『ティルトゥム』日本語版、10月29日発売
オリジナルはボード&ダイス社(ポーランド)から今秋発売されたばかりの新作。ボードゲームギークによるエッセン・シュピールの注目作ランキングで1位に選ばれ、スカウトアクションでも規定票数に届かなかったものの評価の高かった作品として挙げられていた。ルネッサンス初期の富裕な商人となり、ヨーロッパ中を渡り歩いて名声を競う。
ラウンドごとにダイスを振って対応するマスに置き、手番ごとにダイスを選んでそのアクションを実行し、リソースを獲得する。ダイスの目が大きいほうがリソースが増えるが、小さいほうがアクションポイントが多くなる仕掛けで選択を悩ましいものにする。
それから自分の建築士と商人をヨーロッパ各地に派遣し、商館・柱・大聖堂を建てたり、さまざまな人物を邸宅に招いて契約を遂行したりする。ラウンドごとに特定の都市・条件で見本市(得点計算)が起こり、名声ポイントが入る。見本市に参加するには商人か商館が必要となり、計画的な采配が求められる。
アクションポイントの振り分けや、獲得したタイルを用いたフリーアクションで自由度があるが、1ラウンド3手番という少ない手番で着実に先手を取っていくには計画性が求められる。イタリアのゲーマーズゲームデザイナー、タッシーニとルチアーニのコンビ手腕が久しぶりに堪能できる作品だ。
ティルトゥム(Tiletum / Luciani & Tascini / Board&Dice+テンデイズ, 2022)
ダイスドラフトでヨーロッパ中で建設と交易。12手番しかないが、異なるアクションポイントが複合する上に、自由度も高くて創造性があり、考えることがとても多い。長考必至(1手番平均5分ぐらい)だが毎手番充実感がすごい pic.twitter.com/E3VZawSjtv— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) November 4, 2022