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オリジンズ2004、注目のリメイクが続々

 アメリカ最大の非電源ゲームイベント、オリジンズ2004が6月24日から4日間に渡り、オハイオ州のコンベンションセンターで開催されました。RPG、CCG、ボードゲームなど各社が出展したほか、セミナー、オークション、展覧会などのさまざまなイベント。ゲストとしてR.クニツィア氏(頭脳絶好調)、A.ザイファルト氏(サンファン)が参加し、質問会や愛好者とのゲーム交流を行いました。

 アメリカのボードゲームメーカーはドイツゲームの英語版ほか、独自に制作したゲームを多数発表、発売時期も明らかになっています。注目されるのは根強い人気がある絶版もののリメイク。新作ではデザイナーでは世界級のデザイナー、アラン・R.ムーン氏が数多く発表しています。従来アメリカで好まれている長時間・重厚なゲームとは別に、ドイツゲームに影響されたファミリーゲームも増えています。日本への入荷が楽しみです。(Origins


【主要メーカーの動向】(ドイツ系のみ、赤字は注目作)


フェイス2フェイス Face 2 Face Games

スルース(S.サクソン / 7月中旬)、ブームタウン(A.R.ムーン&B.フェドゥッティ / 9月)

ウォリアーズ・拡張ドラゴンホーズ(A.R.ムーン&R.ボルグ / 10月)

ラインレンダー(リメイク、R.クニツィア / 2005年)、アムレット(リメイク、A.R.ムーン&A.ワイスブルム / 2005年)、ロイヤルターフ(リメイク、R.クニツィア / 2005年)

メトロポリス(S.サクソン / 2005年)、ワープト(S.サクソン / 2005年)


メイフェア Mayfair Games

モダンアート(箱・カードを小さくして安価に、チップの数字は印刷、オークションハウスのブランクスクリーン付→写真。R.クニツィア / 6月末)ほか


ジョリー・ロジャー Jolly Roger Games

クロックタワー(カピトールのシステムを使ったカードゲーム、A.R.ムーン&A.ワイスブルム
/ 9月)

ノック・ノック(B.フェドゥッティ&G.ブーキン / 9月)


チーパス Cheapass Games

地球への誤った一歩(人類の誤った一歩の続編、J.エルンスト / 8月)ほか


リオグランデ Rio Grande Games

グローリア・ムンディ(衰退したローマ帝国から逃げるゲームでドイツのメーカーからも発売。J.エルンスト
/ 秋頃?)

トーレス(リメイク、W.クラマー&M.キースリング / 秋頃)、電力会社追加マップ(F.フリーゼ / 秋頃)

カルカソンヌ3(秋頃)、カルカソンヌ拡張3(秋頃)、ボーナンザ拡張セット(秋頃)、ボーンナンザ新拡張(秋頃)

アドアクタ(リメイク、A.マイアー / 秋頃)


プレナリー Plenary Games

ジェット・セット(S.グレン / 10月)ほか


ファンタジーフライト Fantasy Flight Games

砂漠を越えて(再販、R.クニツィア / 未定)ほか


ユーバープレイ Uberplay

フォーセール(リメイク、S.ドーラ / 秋頃)、ラー(リメイク、R.クニツィア / 年末)ほか


ダンシング・エッグプラント Dancing Eggplant Games

今月の雇用者(A.R.ムーン&A.ワイスブルム / まもなく)

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ドイツ年間ゲーム大賞に乗車券

 ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は28日午前11時、ベルリンで2004年ゲーム・オブ・ザ・イヤー、ドイツ年間ゲーム大賞の授賞式を行い、大賞に乗車券が選ばれました。作者のアラン・R.ムーン氏はエルフェンランドに続いて5年ぶり2回目、メーカーのデイズ・オブ・ワンダーは初。ドイツ外メーカーとしてはジャンボ(オランダ)以来10年ぶりとなります。

 また、2002年から完全に別立てされたドイツ年間子どもゲーム大賞はオバケだぞ〜(おばけの階段)で、作者のM.シャーネン氏、メーカーのドライマギア共に初受賞です。

 受賞理由について審査委員会広報部のU.ペーターセン氏は以下のように発表しています。

「アラン・R.ムーンの乗車券は、用具がたくさん入っていて一見複雑に見えるが、ルール説明は簡単。北アメリカのマップが描かれたボード上で2〜6(5?)人が鉄道建設を競争する。そこでは一番長い線路を引くだけではない。予め決められた都市を結べばボーナスがある。建設するには、必要なルートを結ぶために対応する列車カードをまず手に入れなければならない。乗車券は長期的な計画と短期的な決断、ほかのプレイヤーとの絡みが調和したゲームである。運がよければ、みんなが狙っていて最後まで冒険的なルートでも行く手をふさぐものはないだろう。乗車券はあまりゲームをしない人からたくさんゲームをする人まで同じくらい魅了される。」

「(オバケだぞ〜は)すばらしい木製のオバケコマがついた熱中してしまうパニックゲーム。全てにわたって綿密、かつ子どもが好む作りで、4才の子どもから夢中になる。ダイスゲームのオバケだぞ〜は、本当の意味で大人から子どもまで遊べる、エクセレントは家族ゲームである。」

 2001年のカルカソンヌ受賞から、一貫してゲームをあまり知らない人、特に家族をターゲットに、ルールの簡単なゲームが受賞してきましたが、今年はフリークにも受け入れられるものとなりました。H@LL9000のアンケートでは乗車券について、回答者の3割がノミネート5作品の中で一番好きと答え(1位はサンクトペテルブルクで4割)、5割以上がこれが大賞を取ると予想しています。オバケだぞ〜については、好みも予想も6割を超え、ダントツでした(2位はマレ・ポラーレ)。

 また、Spielboxの大賞トトでも、ノミネート発表後は乗車券を予想する人が最も多かったのですが、ノミネート発表前はサンファンアッティカに予想が集中していました。この2つがノミネートに入らなかったことは、愛好者と審査員の溝を再び浮き彫りにしています。

 乗車券名古屋バネストオバケだぞ〜メビウスから日本語訳つきで販売中。もう少し待てば、大賞のロゴが印刷されたゲームが手に入るでしょう。(Spiel des Jahres)

授賞式の写真(Hess氏)…会場発表の瞬間インタビューを受けるムーン氏インタビューを受けるシャーネン氏