ウォリアーズ(Warriors)
ブラフのR.ボルグと、乗車券のA.R.ムーンが共同制作、アメリカのゲームメーカーFace2Faceから今夏発売される新作。スルース、ブームタウンに引き続いて社長からルール日本語訳依頼が来て、「公式日本語訳」という光栄に預かることに。翻訳料を辞退したらスルースを3つ送ってくれるとのこと……3つも? ほしい人にあげよう。
ウォリアーズは、ドワーフ、エルフ、ゴブリン、トロールなど6つの種族が軍隊を組んで互いにつぶしあうカードゲーム。アメリカ人好み(?)の自由選択・直接攻撃系だ。戦隊を整えて、とりあえず弱そうなところからがんがん叩いていく。判定はサイコロで、軍隊が大きいほど勝つ確率が上がるけれど、キリコミ隊長で一矢報いることも可。システムはボルグ、テーマはムーンといった感じがした。
さらに拡張ドラゴンホーズも同時発売予定。無敵のドラゴンを入れて火花散る戦いに。ドラゴンは1匹でダイス2つ分、しかも数値が1ずつ上がる。群がる戦隊をドラゴンで蹴散らす! でもドラゴン同士の戦いは最も熾烈になりそう(※最初に、ドラゴンは他の種族を攻撃できないと書きましたが、確認してみたら誰でも攻撃できるそうです)。
攻撃の順番などにどうやら妙があるらしく、実際に遊んでみないとわからないので印象は控えておこう。ドイツゲームの英語版が主流だったアメリカゲーム界が、独自にデザイナーに発注してゲームを製作するのは歓迎すべきことで、今後も楽しみだ(あと残っているFace2Faceの発売予定はラインレンダー、アムレットと、バイワードだけになってしまったが)。
化粧の実験
カタンのオリジナル版の発売元であるコスモスはゲームだけでなく、子供用の実験用具も販売している。学研の雑誌の付録をより本格的にしたようなもので、値段もゲーム以上。今年の新作で目を引いたのはこれ。
対象年齢12歳以上の子供用の化粧実験セットだ。「お化粧とお肌の手入れを自分で」「ルックスを改善して新しい自分を見出しましょう」などという言葉が売り文句になっている。化粧をメタモルフォーゼ(変容)と捉えるのはドイツらしい。理科の実験? それとも家庭科?
さらに面白いのは、こんな実験セットにも「デザイナ(Autor)」がクレジットされていること。監修といったところだろうが、個人名を最大の売りにするのはひとつのスタイルなのだろう。
化粧といえば友人の結婚式でガングロの化粧をしてパラパラを踊ったことを思い出す。化粧をした顔を鏡で見たときの不思議な気分。「これが私?」……でも40ユーロも出して買ったりはしませんよ?