レオナルド(Leonardo)
絵を飾って価値アップ
レオナルド・ダ・ヴィンチが活躍したイタリアの都市を舞台に繰り広げるモノポリー。12面ダイスで移動し、止まったマスが誰かのものならばお金を払い、誰のものでもなければ権利書を買う。誰かが止まったときにもらえるお金は購入価格の半額だが、絵を買えば買うほど値上げできる。
イベントマスは何種類かあってちょっと面白い。プレイヤーは予め教皇派と皇帝派のどちらかに分かれており、アクシデントカードを引くとどちらかの派にお金が入る。市場では止まったプレイヤーが元締めとなって賭けを行い、ほかの皆が外れれば収入になる。同じマスに入ったら戦士カードでお金を奪う。
『モノポリー』と同様、街区が揃えば収入が2倍になり、交渉で交換することもできる。また最後は全員が破産するまで続ける。でも時間の都合上、この2つのルールは採用しなかった。お金がカツカツで、かつ借金はできないのであっという間に破産。絵を並べたちくたさんが1位。
絵は1枚1枚レプリカになっており、作者とタイトルが記されている。ボードも中世の雰囲気が出ていて、コマが直線的ではなく円形に回っていくのがよい。オーソドックスなルールで、ダヴィンチの時代に浸るというところに重きが置かれているのかもしれない。
Leonardo
M.ドナドーニ/egシュピーレ(1988年)
2〜6人用/10歳以上/90分
トランペット(Trumpet)
戻すルールで白熱
トリックを取ってコマを進めるレースゲーム。タイトルはトランプ(切り札)と楽器のトランペットをかけているのだろう。
マストフォロー※1でトリックテイク※2をして、取った人が自分のコマを進める。紋章のあるマスに止まるたびに切り札のスートの指定ができ、6つのスート※3で切り札のランクが決まる。スートは6つもあるから、フォローできず切り札を出す可能性は高い。ころころ変わる切り札のランクの中で多くトリックを取るには、手札を出す順番を考えていかなくてはならない。
このゲーム、3年後に『アーサー王の円卓(König Arthus Tafelrunde)』というタイトルでリメイクされた(レポートはこちら)。その際に作者が変わっているが、ルールに2点、変更が加えられている。
ひとつはスーパートランプが1種類しかないこと。同じラウンドに複数枚が出たら、後から出したほうが勝つ。もうひとつはゴール直前のイエローゾーンの存在。ここでトリックを取ったら、自分が進む代わりにほかの人のコマ(つまりトップ)を戻すことができる。少しゲーム時間が延びる分、抜きつ抜かれつの白熱した戦いが楽しめる。
くさのまさんとデッドヒートを繰り広げ、戻したり戻されたりしていたが、写真撮影のため見せ札になったのを捉えてゴールイン。だんご状に進むのが効率がよいため、置いていかれるとつらいが、レースゲームの興奮がトリックテイクにつながって、テンションの上がるゲームだった。
一応解説
※1 マストフォロー…最初の人が出したスートを持っていれば、嫌でも出さなければいけないルール
※2 トリックテイク…最初の人から全員1枚ずつカードを出し、数字の大きい人や切り札を出した人などが全取りするカードゲーム
※3 スート…カードの色やマーク。トランプでいえばスペードやダイヤなどがこれにあたる
Trumpet
P.オーベーンズ/マテル(1990年)
2〜6人用/9歳以上/45分