フェアリーオブパフューム(Fairy of Perfume)
ボトルビルド&アクション
ガラスの小瓶にトークンを入れて振り出すボトルビルドゲーム。ゲームマーケット2023春にて8500円という高価格で頒布されたが完売。先行して行われたキックスターターでは、455人が380万円を出資した。美麗なイラスト、ダブルレイヤーのプレイヤーボード、ガラスの瓶と完成度の高い作品である。
最初に瓶に入っている10個のトークンは全員同じである。これをゲーム中に買い足したり、廃棄したりしてカスタマイズしていく。手番にはまず『アラカルト』の要領で瓶からトークンを振り出す。振り出す個数はプレイヤーボードで決まっており、最低値になるまでは何度振ってもよいが、最大値を超えると黒い炭トークンを受け取らなければならない。
手番アクションは、出てきたトークンを通貨として新しいトークンを購入するか、さらに振り出すか、すでに出ているトークンを戻すかから2回まで行う。ゲームが進むと、トークンを1個廃棄する、要請ポイントで能力を追加したり得点パターンを増やしたりすることもできるようになる。カードデッキ構築と異なるのは、瓶が空になるとペナルティがあるところで、どの時点でトークンを瓶に戻すかが重要になる。
トークンは6種類あり、通貨になるものと妖精ポイントになるもの、勝利点になるものがある。赤いトークンだけ特殊で、使うと黒い炭を隣の人に押し付けられる。どんどん炭を隣の人に送って妨害するという呪い戦略もアリだ。
能力は特定の条件で収入や妖精ポイントが増えるもの、達成目標カードは特定の条件でゲーム終了時に得点になるものがある。同時に最低値・最大値のマーカーを上げることができ、1回の手番でできることが増えるのでこちらも狙っていきたい。
能力と達成目標カードのコンボが考えつつ、新しいトークンを追加していくのが面白い。また最後の1個を残せるかというところでアクション要素が高く、独特のプレイ感を生み出している。デッキ(プール)ビルドの新しい可能性を感じさせる作品である。
Fairy of Perfume
ゲームデザイン&イラスト:白田千翔/tasu games(2023年)
2~4人用/6歳以上/20~40分
福岡朝倉で「九州ボードゲームカーニバル」6月17~18日開催
ローカライズも手掛けるサニーバード(長崎)とケンビル(久留米)が運営するイベント。地元九州だけでなく、アークライト、オインクゲームズ、テンデイズゲームズ、JELLY JELLY CAFE、Saashi&Saashiなど24団体が出展し、試遊・購入ができる。
土曜日は13時から2人1組で参加するゲーム大会(優勝賞品はボードゲーム30000円分)、日曜日はステージイベント「ファン代表・HAL99が聞く!教えて!タナカマさん&佐々木さん!」(テンデイズ田中誠、オインクゲームズ佐々木隼、The Game Gallery HAL99)「日本の創作ゲーム事情に関するパネルディスカッション」(アークライト野澤邦仁、JELLY JELLY GAMES栗原達也、ケンビル丸田公将)「ボードゲーム翻訳・校正トーク」(ForGames郡山喜彦、ForGames岡野翔太、Be Cathy Gamesぬん)「集まれ!ボードゲームラジオ!リレー収録」(おしゃサニ平浩太ほか)と超豪華なメンバーによるステージイベントが目白押し。
宿泊者限定で19:00~22:00に交流ボードゲーム会もあるが、宿はすでに満室となっている。