ショッピングパニック(Shopping Panic)
1階は化粧品売り場って、世界共通?
制限時間内にデパートを回って買い物をするボードゲーム。ときどきぽっと出てくる限定商品を射止めつつ、お買い物リストに指示されたものを買い集める。
手番にはデパート内を移動してどこかの売り場に入り、そこで買い物をするのが基本。同じ階の移動、エスカレーターで上下1階までの移動は時間がかからないが、エレベーターでの移動は時間がかかる。買い物は売り場によって異なるが、時間がかかるものほど得点が高い(インテリアとかプレタポルテとか)。
このゲームにお金はない。消費するのは時間である。手番が終わったら、消費した時間だけコマを進める。そしてコマが一番進んでいない人が次の手番を行う。一世を風靡した『テーベの東』のシステムである。
買い物は単品でも得点になるが、あらかじめ配られているお買い物カードで指示されたものを揃えればボーナスがつく。お買い物カードは休憩室に入れば増やすことができ、うまく揃えられれば高得点になるだろう(品物が重複していればしめたものである)。一方、同じジャンルの買い物をコンプリートするともらえるお得意様限定品で得点を稼ぐ手もある。
全員が一定時間を超えるたびに館内放送のイベントがある。どこそこの売り場に限定品が登場したとか、エレベーターが混んで時間がかかっているとか。このイベントの直後に手番のプレイヤーは限定品を真っ先に取れるかもしれないので、そこまで計算して時間を使っておこう。デパートは賢く使わなければならない。
最後は買い物だけでなく、食事をしても得点になる。最上階のレストラン街で寿司屋に入れば高得点だが、25分以上残しておかなければならない。買い物にかまけて時間がないと地下のファーストフードでお茶を濁すことに。
1階からスタートなので、買い物をしながら屋上をめざした。でも同じ階に集まると、限定品を先に取られやすい。その点karokuさんはいち早く最上階に上り、館内放送があるたびに限定品をゲットして1位。高級婦人物を集めていた私は最後に寿司屋に入って逆転しようと思ったが、5分足りずレストランはカフェにグレードダウン。
時間は本当に少ない。その中で慌てて買い物をしている感じがよかった。近年は斜陽のデパート、こんな感じで賑わっていたらいいのに。
ショッピングパニック
Hammer/Hammer Works(2010年)
3〜5人用/30分
ノブナガ(Nobunaga)
カードドラフトで戦力を集め、NPCの信長と力比べをするカードゲーム。信長に配慮したカード選択をしないと負けてしまう。日本人になじみ深いテーマで、ひねりの効いたルールとスピーディな展開が楽しめる。
勢力カードは武田家、上杉家、毛利家、浅井・朝倉家、足利幕府、本願寺の6種類。場には人数+1枚の勢力カードが並び、順に好きなものを1枚ずつ取る。次のラウンドのスタートプレイヤーの権利を取った人が最後に選んで、残った1枚が信長のもとへ。これを繰り返して戦力を集める。
一定数集まると合戦が始まる。スタートプレイヤーが6種類の中から1つ選び、そのカードを手札から出す。枚数の多い人(同数の場合はスタートプレイヤーから近い人)が勝ちで得点を得る。選ぶ勢力は信長がもっているものでなければならず、信長に同じものを集めさせていると負けることもある(信長にも得点が入る)。
合戦が一通り終了したら、手札を持ち越しで第2ラウンド。またカードをドラフトで取り合い、たまったら合戦を行う。同じ勢力で2回手柄を立てると得点がアップするもの、逆にアップしないものがあり、1回目の合戦の結果を見て、どのカードを集めるかをよく考えなくてはならない。
同じものを集めすぎると、持っていない合戦では指をくわえて見ていることになるが、幅広く集めすぎるとどの合戦でも勝てないことになってしまう。ほかの人が何をどれくらい集めているか、だいたい把握しておきたい。このあたり、来るべき戦に備えている雰囲気がよく出ている。
信長用にどのカードを残すかも重要だ。信長に勝たせないようにみんなで協力したり、そう見せかけて意外なカードを取って裏切ったりと、ドラマがある。今回は信長を退けることができたが、何度か勝たれて危うい場面もあった。
本願寺と上杉家にこだわりすぎて(思い入れがある)、ほかが手薄になってしまったが、1〜2枚の同数決戦の勝利を手番順で拾って2位。同数で勝つメリットを生かして、スタートプレイヤーのときに少な目の勢力で合戦を始めるのがポイントだが、少なすぎると話にならないこともあるのが悩ましかった。
ノブナガ
沙月みと/グランペール(2010年)
2〜5人/12歳以上/約20分
グランペール:ノブナガ