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エパミノンダス(Epaminondas)

ファランクス自由自在
エパミノンダス
縦横斜めに列を作って相手の陣営を陥れる2人用アブストラクトゲーム。1980年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。コマを1つずつ動かすのではなく、まとめて列を組んで一気に動かすのでダイナミックである。
自分の番には、単独のコマか、コマの列(「ファランクス」)を1つ動かすことができる。コマは八方向に1マス、ファランクスはコマの数まで。斜めに3個並んだファランクスなら、斜めに3マスまで進める。
ファランクスの組織は自由。コマを一箇所にまとめておけば、そこから縦横斜め自由自在にファランクスを組んで出撃できる。移動先で集結してまた別のファランクスに組み直してもよい。でも一箇所に集めすぎると、ほかのエリアが手薄になるというジレンマがある。
相手のコマを取るには、相手よりコマの数が多いファランクスを組まなければならない。大きなファランクスを作ったほうが有利だが、ファランクスのコマ数はあくまでも同じ列で比べるので、わきから攻められるともろい。
敵陣の1列目にあるコマの数が、相手を上回った状態で、相手が次の手番でタイに戻せなければ勝ち。
1戦目はぽちょむきんすたーさんが強大な2列のファランクスを組み、私はそれを斜めから分断する作戦。1回は切ったものの、再結集されて負けた。2戦目はくさのまさん対ぽちょむきんすたーさん。各地で小競り合いが続いたが、少しずつ戦力を奪ったぽちょむきんすたーさんの2連勝。
大きいファランクスが一気に動くのがダイナミックで面白い。斜めのファランクスなど奇手で大きなファランクスを分断したときは気持ちよかった。2人用アブストラクトは苦手だが、このゲームはクリエイティブな手があれこれ考えられるのがよい。
Epaminondas
R.アボット/ビューテホルン(1979年)
2人用/10歳以上/20分
絶版・入手難

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『タケノコ』日本語版、11月中旬発売

ホビージャパンは11月中旬、A.ボザの新作ボードゲーム『タケノコ(Takenoko)』日本語版を発売する。2〜4人用、13歳以上、45分、5,250円。
今年のボードゲーム賞を総なめにしている『世界の七不思議』のデザイナー、A.ボザの作品で、フランスのマタゴー社から昨年の秋に発売される予定だったが、延期されてようやく今秋発売となった。
舞台は日本。中国の皇帝から日本の帝に、パンダが贈られた。プレイヤーは臣下となって、パンダの世話をしなければならない。土地を耕し、灌漑し、庭師の手を借りて3種類の竹(緑、黄、桃)を育てる。柔らかくおいしい竹を求めるパンダの食欲は猛烈で、これに応えるのは至難の業。繊細なパンダに竹を与え、土地をうまく管理し、理想的な竹林を作り上げた人が勝利する。
パンダと庭師の彩色済みフィギュアや、節ごとに分かれている積み重ね式の竹のコマなど、コンポーネントも美しい。
Editions du Matagot:Takenoko