第15回国際ボードゲーム学会
4月17日から4日間にわたって、ドイツ・ミュンヘン近郊の都市ハールにて、第15回国際ボードゲーム学会(Board Game Studies)が開かれた。
国際ボードゲーム学会は1995年にオランダのライデンで始まり、イタリア、スイス、スペイン、アメリカ、イギリス、ブラジル、オーストリア、ポルトガル、イスラエル、フランスと欧米各国を回って行われている。考古学、社会学、数学、歴史学などの専門家が、それぞれの観点から古今東西のボードゲームについて発表する。
今年はバイエルン・ボードゲームアーカイブ(Bayerisches Spiele-Archiv)が主催し、29の発表が行われた。発表内容は、後日雑誌にまとめられる予定。次回はリスボン大学の主催により、ポルトガル沖のリゾート地アゾレス諸島で行われる。
ちなみに日本では、日本遊戯史学会が同様の活動を1988年から行っている。
・Bayerisches Spiele-Archiv:Board Game Studies 2012 in Haar
ティムくんの根性チーム(Tims Tüftel-Team)
わざと外す大人プレイ
ドミノ倒しをみんなで作って、最後までうまくいくかを賭けるキッズゲーム。ギミック系の天才デザイナーG.バースが今年、ラベンスバーガー社から発表したばかりの新作である。対象年齢は4〜8歳までとなっているが、大人がやれば腹黒いプレイができる。
テーブルに丸いタイルを広げたらスタート。1枚めくって、同じ絵柄のタイルがスタートとゴールになる。サイコロを振り、出た目の数だけドミノ牌を並べる。ほかのタイルの上は通れないので曲がったりすることも。上級ルールでは、ブリッジ(動画)、ピンポン玉、シーソーといった難易度の高い装置を間にはさむ。
ゴールまでたどり着いたら、倒す前に成功するか皆で賭け。実際に倒してみて、ゴールまでたどり着けば成功に賭けた人が、途中で止まってしまえば失敗に賭けた人がプレゼントチップをもらう。6ラウンドで一番プレゼントの多い人が勝ち。
ルールはこれだけだが、大人がやると、わざとぎりぎりに置くのは基本。成功するか失敗するか、本当に分からなくなる。さらにラウンドが進むにつれて、難易度の高い装置の加減が分かってきて、成功するように見せかけて実際は失敗するとか、その逆とか、周りを欺く配置も不可能ではない。「うわー、外れた!」「ふっふっふ、そこは止まると分かっていたんだよ」
長男も交えて大人だけでプレイ。チャレンジングな置き方をして次々失敗に終わる中、くさのまさんの1位。長男が気に入って後から家族でもう1ゲーム。今度は真面目に置いても失敗するほうが多くて、いつも失敗に賭けていた妻の勝利。1回だけ、シーソーでうまく行きそうで行かない配置をして、本当に失敗したのが気持ちよかった(何と後ろ向きなプレイ)。
Tims Tüftel-Team
G.バース作/ラベンスバーガー(2012年)
2〜4人用/4〜8歳/30分
国内未発売