忘れられた惑星(The Forgotten Planet)
一手で変わる我が鉱床
最近『塩の海の上で』が注目されているジョーキクス・イタリアが昨秋のエッセン国際ゲーム祭で発表した作品。ブースにもたくさんの人が訪れてこのゲームをプレイしていた。このメーカーは、ほかにも『ラプラタ川』『俗語論』『ワンモアバレル』など、やりがいのある戦略ゲームを作っている。
宇宙の彼方でロボットを使って鉱床を探し、財産を競うゲーム。アクションポイント制で、運の要素がほとんどなく、先の先まで読まなければならないシビアなゲームだった。
アクションは、タイルを置く、ロボットを新たに作る、移動する、基地を作るなど。最初は自分の基地が1つしかなく、その周りには何もない。タイルを置き、ロボットを移動して、その先にまたタイルを置くというようにして探索する。
鉱床タイルは、ロボットを置くと鉱石がゲットできる。鉱石は新たに基地やロボットを作ったり、得点にしたりできるのでたくさん取っておきたい。鉱床の種類はダイスで決まる。たまに外れて鉱床が出ないことも。自分の基地の近くに鉱床が出ないと苦しいが、いくらでも挽回できることが、ゲームが進むと分かってくる。
というのも、鉱床が誰に属するかは、基地からの近さ(タイル数)で決まり、遠くの鉱床でもそばに基地さえ作れば自分のものになるからだ。こうして数少ない鉱床をめぐってあちこちに基地が生まれ、熾烈な陣取りが起きる。
同じ距離の場合は誰のものでもない。しかし、壁を作ることで最短距離が変わり、自分のものになることがある。さらにロボットで壁を押して移動することもできるので、フロンティアの陣地は持ち主が転々とする。陣地を奪われたロボットはフリーズ。そのマスを取り返すか、ほかのロボットを送り爆破して再利用するしかない。
プレイ人数によってマップが変わる。3人プレイでは真っ先に中央の鉱床に突進した私は、karokuさんに途中を切られてロボットが死屍累々に。karokuさんと一進一退の攻防を繰り広げているうち、ふうかさんが斜めから侵入してくる。結局、中央の鉱床を最後に握ったふうかさんが勝利。私は両方から攻めこまれて陣地が縮小し最下位。
ゲームが始まってすぐ、相当重いゲームであることを悟る。アクションポイントをどう配分するか、ああでもない、こうでもないと悩みまくった。明らかにミスだったと後悔することもしばしば。その分、局面を一転させる妙手を打てると皆で大いに感心した。
The Forgotten Planet
M.クオンダム/ジョーキクス・イタリア(2011年)
2-4人用 / 12歳以上 / 75分
ゲームストアバネスト:忘れられた惑星
ふうかのボードゲーム日記:忘れられた惑星
ハワイ:カマプアアの恵み(Hawaii: Kamapua’as Gunst)
(シュピールボックス2012年第2号付録)
用具:価格チップ10枚、神タイル(カマプアア)2枚、島タイル2枚、マーカー1枚
ゲームの準備:拡張の神タイル2枚は、ほかの神タイルと混ぜます。拡張の島タイル2枚も、ほかの島タイルと混ぜます。基本セットの価格チップから、5と6をすべて取り出し、わきに置きます。代わりに拡張の価格チップを全て袋に入れます。
ゲームの進行:基本ルールに次のルールを加えます。拡張の神タイル・カマプアアが自分の村にあると、補充でフルーツ1(改良面はフルーツ2)をもらえます。また拡張の価格チップが1枚2点(改良面は4点)になります。拡張の島にたどり着くと、1点、貝1、足1、フルーツ1をもらえます。拡張の価格チップ10枚は通常の価格チップとして扱います。裏面には魚が2匹描いてあります。漁に行き、この価格チップを取ったら、わきによけておいた価格チップの中から、対応するものを袋に戻します。
例:漁で価格3の価格チップと魚2匹の価格チップを取りました。魚2匹の価格チップの裏は、槍の5でした。この価格チップは自分の前に置き、わきにおいていた槍の5の価格チップを袋に入れます。
拡張の価格チップがあると、毎ラウンド終了時に魚2が手に入ります。これらのチップはゲーム終了まで手元に置きます。魚2匹の価格チップは何枚でももてます。
最終ラウンドには、手番順の1番のマスに拡張のマーカーを置きます。このマスを取ったプレイヤーは、すぐに2点と、槍のマークで得点できます。