スマッシュアップ(Smash Up)
宇宙人がゾンビを助ける
2つの陣営をシャッフルしてデッキを作り、みんなで秘密基地を攻撃するカードゲーム。日本語版が今月発売されたばかりである。カードのコンボが生み出す意外な効果が楽しい。
8つの陣営から2つを選び、それぞれ20枚ずつ、合計40枚のカードをシャッフルしてスタート。ここから手札を取ってゲームを進める。
カードは戦闘員カードとアクションカードの2種類があり、手番には基本的に1枚ずつ出せる。戦闘員カードは、場に並んだ秘密基地へ。アクションカードはその効果を適用して捨て札へ。
秘密基地は共同で攻略する。戦闘員には攻撃力がついており、全員分の合計が秘密基地の防御力以上になったときに、秘密基地が陥落して勝利点の分配を行う。
勝利点は予めカードに書かれており、基本的に攻撃力の多い順に高い。1位の勝利点がずば抜けて高ければ、ほかのプレイヤーの追随を許さず全力で攻撃したほうがよいだろうし、あまり佐がなければ少しだけ出して様子見するのがよいだろう。勝利点の合計が規定点に達した人の勝ち。
以上がゲームの基本的な流れであるが、このゲームの特徴は戦闘員もアクションも派手な効果をもっていることだ。戦闘員は仲間が集まると攻撃力がアップしたり、捨て札の戦闘員を再利用したりするし、アクションカードは同じ秘密基地にいる戦闘員をよそに移動したり、捨て札にしたりしてしまう。2つの陣営の組み合わせがかみあうと、強力な効果がある。
今回、私の選んだ陣営は宇宙人とゾンビ。宇宙人の戦闘員に出すたび1点入るというのがおり、ゾンビのアクションで捨て札から手札に戻せるというのがあった。これで戦闘員を出して1点、捨て札になったら回収というのを繰り返して点数を集め1位。karokuさんはロボットと恐竜だったが、強いカードが山札の下のほうに眠っていた。ふうかさんは海賊と妖精だったが、効果がうまく噛み合わず。
陣営の組み合わせをあれこれ試してみるのも楽しそうだが、その場その場で生まれるコンボの意外性を楽しむのがよさそうだ。
Smash Up!
P.ピーターソン/アルデラック・エンターテインメント・グループ(2012年)、アークライト(2013年)
2~4人用/12歳以上/45分
ギルドマスター(Guildhall)
揃う前に使え
増えれば増えるほど強い職人の効果で、勝利点を稼ぐアメリカのカードゲーム。日本語版が先月発売されたばかりである。カードの使い方にテクニカルな部分があって面白い。
手番には職業カードを出す、好きなだけ捨てて6枚まで補充、揃った職業カードを勝利点カードに換えるという3種類のアクションから2つを行う。手札があるうちは、カードを2枚出すのが基本。
職業カードを出したとき、同じ種類のカードを自分のギルド(場)に何枚出していたかによって、効果が変わる。例えば「機織り」は、初めてなら「手札から1枚を自分のギルドに加える」だが、4枚出していると「手札から好きなだけギルドに加えて、2枚を回収する」になる。職業は6種類。できれば2,3種類に絞ってカードを出していったほうが、強い効果を得やすいだろう。
職業カードはそれぞれ5色あり、1種類の職業について同じ色は出すことができない。したがって、だんだん出せるカードが少なくなる。ほかのプレイヤーからもってくる「商人」や、捨て札からあさる「歴史家」を駆使してほしいカードを集めよう。
こうして全色揃ったら、中央にある任務(勝利点)カードに交換できる。このカードにも特殊効果があり、強いものは勝利点が低い。得点重視か、将来を見据えて特殊効果重視か、悩むところだ。20点先取で勝利。
急いで揃えず効果をじっくりと使うことも必要
3人プレイで30分。最初全員が暗殺者から始めたのでお互いに攻撃しあって停滞したが、その中からkarokuさんが農民で地道に勝利点を集め始める。そのうち、踊り子で手札を増やし、機織りで出しまくるというコンボで一気に片をつけた。私の方は、急いで揃えようとするあまり、効果を使わないまま5枚集めてしまうことが多く最下位。
1つの職業をあえて揃えないで途中で止めておいて、強い効果を使ってほかの職業を増やすというテクニックが求められる。
Guildhall
H.ファン/アルデラック・エンターテインメント・グループ(2012年)・アークライト(2013年)
2~4人用/12歳以上/30分