『ドミニオン』ドイツ語版、ハンス社からASS社へ
ドイツでは10月1日から、『ドミニオン』ドイツ語版の販売元が、ハンス・イム・グリュック社からASS社に変更となった。ドイツでは未発売だった最新の拡張『ドミニオン:ギルド』と、基本カードセットのイラストに「闇市場」を加えた特別版が発売される。
『ドミニオン』オリジナル版の発売元であるリオグランデ社(アメリカ)は昨年6月、自社製品の販売に集中するため、他社との提携作品を絞り込むことを発表。これに伴い、ハンス社は『カルカソンヌ』の英語版ライセンスをリオグランデ社からズィーマンゲームズ社(カナダ)に切り替えた。
ハンス社とリオグランデ社はその後も販売提携について協議を行ったが「埋めがたい見解の相違」(ハンス社)があり、今年9月いっぱいで『ドミニオン』ドイツ語版ライセンスが打ち切られることになった。ハンス社が取り扱っていた分は在庫一掃セールが行われた。
ハンス社に代わって『ドミニオン』ドイツ語版を扱うことになったASS社は、『ドミニオン』を印刷しているカルタムンディ社(ベルギー)の傘下にあり、リオグランデ社の管理しやすさで選ばれたと見られる。新版のパッケージや、新たに立ち上げられたホームページにはリオグランデ社のロゴが入っており、ASS社のロゴはない。
新たに発売される特別版は、パッケージイラストをM.メンツェルのものからオリジナルに戻した。今後は、ハンス社から発売されていた製品の再版を進めるが、カードのデザインを変えないでハンス社のドイツ語版とコンパチブルにするという。
なお、日本国内ではホビージャパンが一貫して取り扱っており、今回の切り替えの直接的な影響はない。
・Dominion-Welt(新たに立ち上げられたドミニオンのドイツ語公式サイト)
・Spielbox-online:Die Zukunft von Dominion jetzt bei ASS Altenburger
シュピール’13新作情報:フッフ&フレンズ
広い販売網を武器に、ゲーマーズゲームからファミリーゲームまで幅広いラインナップをもつドイツの出版社です。3タイトルが、ホビージャパンの取り扱いでまもなく一般発売されます。
T.ターコカッリオ作、2~4人用、10歳以上、45分、ホビージャパン取り扱いで5250円。
『ウォルナットグローブ開拓史』や『エクリプス』などのシンプルでシステマチックな作品でファンも増えている、トウコ・ターコカッリオによる戦略性にとんだタイル配置ゲーム。
溶岩が迫り来る中、できる限り多くの住人を見つけ出し、脱出ボートまで導かなくてはなりません。適切な判断と、わずかながらな運を味方につけて、恐るべき自然災害から住人を救い出した英雄になることを目指します。
R.フラガ作、2~5人用、6歳以上、30分、ホビージャパン取り扱いで5250円。
順番に1人が積み木で城を建てる役となり、制限時間内にいろいろな難易度の城の中から好きなものを選んで、うまく建てたらその点数をもらいます。しかし、その城を作っている間、ほかの人はダイスの砲弾をカタパルトで飛ばして崩そうとするのです。しかも、飛ばしたダイスで『ドッカーン!』の目が出たら、机をドンッ!と叩いて揺らすこともできます。フラガの本領が発揮された尋常でないゲームです。
D.ブレトン作、2人用、8歳以上、20分、ホビージャパン取り扱いで3990円。
火と水との精霊に分かれてお互いに優位を競うゲーム。火と水の精霊が拮抗する世界に、地と風の精霊を侵入させて、相手を世界から押し出します。しかし、風の精霊は地の精霊が押した時だけ世界から押し出され、地の精霊は決して世界の外に押し出されることはありません。また、同じ精霊が1列に並んでしまったら、その聖霊は世界から消えてしまい、世界もその分狭くなっていきます。はたして最後に残るのは、火か水のどちらでしょうか? 押し出して、色をそろえて、連鎖させる、考えどころいっぱいのアブストラクトゲームです。
★ドイツあるある:カヤのゲーム(Typisch Deutsch – Das Kaya Spiel)
M.フェルトケッター作、2~5人用、10歳以上、45分。
ドイツのコメディアン、カヤ・ヤナールと共にドイツを旅行し、行き先の文化や言葉についてのクイズに答えます。