オランダゲーム賞2019に『Welcome to…』『レイダーズ・オブ・ザ・ノースシー』
ボードゲームショップ店長、ボードゲームジャーナリスト、ボードゲーム関連団体のメンバーなど10名によって選ばれる賞。かつては大賞1タイトルのみを選んでいたが、2014年から2部門に分けて大賞を発表している。昨年のファミリー部門は『アズール』、エキスパート部門は『ガイアプロジェクト』が選ばれている。対象は過去1年間にオランダでリリースされた新作であるため、オランダ国外で発売されたものは1年遅れでの受賞になることが多い。
【オランダゲーム賞(Nederlandse Spellenprijs)2019 受賞作品】
ファミリー部門賞:Welcome to…(Welcome to…)
ノミネート:ガンシュンクレバー(Ganz schön clever)、クアックザルバー(Die Quacksalber von Quedlinburg)
エキスパート部門賞:レイダーズ・オブ・ザ・ノースシー(Raiders of the North Sea)
ノミネート:ジェンテス(Gentes)、ウィングスパン(Wingspan)
・Nederlandse Spellenprijs
モーセル×ローゼンベルク『ノヴァルナ』日本語版、12月中旬発売
『コテージガーデン』『インディアンサマー』『スプリングメドウ』とローゼンベルクのパズル三部作を発売したシュピールヴィーゼ出版(ドイツ)が再び、ローゼンベルクのパズルチックなタイル配置ゲームを発売する。原案はモーセルがクワリ(オランダ)から発売した『ハビタッツ』で、ローゼンベルクのヒット作『パッチワーク』のタイルの取り方を組み合わせている。
タイトルは「新月」の意味で、新月から満月に移り変わる月時計を回ってタイルを獲得する。月時計の周辺にはさまざまなパターンのタイルが置かれてあり、自分のタイルにはコマを3歩まで進めてタイルを獲得し、そのコストだけ月時計の時間を進める。この時間が一番進んでいないプレイヤーが、常に手番を行う(『パッチワーク』方式)。
獲得したタイルには「周囲に青いタイルが2枚」「赤と黄のタイルが1枚ずつ」といったタスクがあり、これを満たすようにタイルを並べると、そのタスクの上に自分のマーカーを置くことができる。こうして自分のマーカーを全て、最初に配置できたプレイヤーが勝利となる。タイルは、同じ色が連続していればタスクの達成に利用でき(『ハビタッツ』方式)、これを利用して効率よくタスクを達成していく。
2人の有名デザイナーのメカニズムが絶妙に融合した作品で、タイルの選択と効率の良い配置をめぐって、簡単なルールながらもやり込みがいのあるゲームだ。
内容物:月時計ボード1枚、月コマ1個、タイル68枚(4色×17枚)、マーカー84個(4色×21個)、ルールブック1部