『はぁって言うゲーム』『あいうえバトル』の作者であり、ゲームマーケットで毎回変わり種のゲームを発表している米光氏による創作論。創作は「アイデア一発」で生まれない。1000の駄案を抱え、捨てずに育てていく。アイデアがひらめいた直前の出来事、卑近なきっかけ、初期衝動、根源的な動機など、何が、米光氏を突き動かして作品をつくったのかを多層的に書き尽くしていく。
「アイデアの誤解」「アイデアの実践」「アイデアの育成」「アイデアの先にあるもの」「アイデアの再定義」という章立てで、ゲームの作り方から商品化、さらに根本的なゲーム論を展開する。”遠回りにも見えるかもしれないが、ゆっくりと旋回していく軌道の中心にみえる「見えにくい、その生きる土台」”を発見しよう。
大和書房:ゲーム作家の全思考
東洋経済:中身は「パーの見方」で、タイトルは「バカの見方」で! “ぷよぷよの父”が見つけた《売れる商品の名付け方》 (書籍の一部抜粋)
目次
<Chapter1 アイデアの誤解>
そんな状況が生まれるゲームって、できないか?
いいアイデアなんてくそくらえ
1000個考えて、1個が残る
ヒットさせるぞ!と考えていない
箱に入っているだけがゲームじゃない
宣伝のカギは金でもSNSでもない
<Chapter2 アイデアの実践>
売れない商品にしないために
こうやってコラボする
ぼくがゲームを作らないと世界が滅びてしまうから
44歳、初めての演技で考えたこと
もっとシンプルで、プリミティブに
<Chapter3 アイデアの育成>
すべてが種になる
人生を変えたアルバイト
作品が終わるとき、その方法も終わる
『テトリス』の衝撃
『ぷよぷよ』誕生
『ぷよぷよ』の世界観をつくる
制作期間をえんえんと延ばせたワケ
アンチ大作という方法論
これ、本当におもしろいのか?
<Chapter4 アイデアの先にあるもの>
35年後に世界観監督をやる
ゲーム作家の部屋
タイトルは「バカの見方」でつくる
口は気持ちいいか?
外に開かれているか?
Tシャツ作家になってもよかった?
チート防止とおもしろさアップを両立する
往復6時間の仕事を7年間も続けられたワケ
娯楽は不要不急じゃない
勝ち負けではなく、世界認識を変えるゲーム
21世紀のクロスワードパズル
言葉の力を信じるゲーム
商品をつくる楽しさ、難しさ
<Chapter5 アイデアの再定義>
これはゲームではない
これはゲームなのか?
儀式との違いで考える
虚無ではなく、無心
「器」としてのゲーム
勝敗がなくても「ゲーム」と思えるのはなぜ?
発想って、なに?
ガラクタが、宝だ