ボードゲームジャーナリストやボードゲーム評論家の審査員10名によって選出されるボードゲーム賞。コロナ禍で多くの人がオンラインで参加した去年と比べ、今年はデザイナーと出版社代表がリアルで参加し、その様子がYoutube配信で中継された。
ゲストのW.クラマーが過去5回の大賞受賞について話した後、まずエキスパートゲーム大賞が発表された。11回目の大賞に選ばれたのは『パレオ(Paleo)』。原始時代を舞台に、食料を確保し、危険を回避しながら壁画を完成させる協力ゲームで、昨年のシュピール・デジタルでハンス・イム・グリュック社から発売された。日本語版は3月にアークライト社から発売済。
審査委員会は「変わった方法でダイナミックなストーリーとイメージを、ゲームが終わった後もみんなの心に残させる。生き残りをかけた厳しい戦いの中で、私たちは集団でなければ強くないことを学ぶ。いろいろなイベントがあることで、何度遊んでも好奇心が尽きることはなく、夢中になって石器時代の世界を探索できる」とコメントしている。
ドイツ年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)2021
パレオ(Paleo)
ゲームデザイン・P.ルステンマイアー、イラスト・D.マイヤー
出版社・ハンス・イム・グリュック
1~4人用、10歳以上、45~60分
Das Kennerspiel des Jahres ist:
PALEO von @PeterRustemeyer@hig_games#Sdj2021 #kdj2021 pic.twitter.com/cuODg4xaCJ— Spiel des Jahres (@SpieldesJahres) July 19, 2021
続いて赤ポーン、ドイツ年間ゲーム大賞の発表となり、今年の大賞には『ミクロマクロ・クライムシティ』が選ばれた。広い地図に小さく描き込まれた登場人物を探し出し、さまざまな事件を解決する協力ゲームで、ベルリンのボードゲームカフェ「シュピールヴィーゼ」がプロデュースし、昨年のシュピール・デジタルでペガサスシュピーレ(ドイツ)から発表された。日本語版はホビージャパンから昨年12月に発売済。
審査委員会は「白黒の大きなポスターと数枚のカードだけなのに魅力的な作品。身をかがめて絵探しに没頭しているうちに、ぴりぴりした緊張感が生まれる。事件の情報を見つけるために地図に目が注がれ、動機や経過について次々と活発な議論をすれば、忘れられない瞬間になるだろう」とコメントしている。
ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)2021
ミクロマクロ:クライムシティ(MicroMacro: Crime City)
ゲームデザイン・J.ジッヒ
イラスト・J.ジッヒ&D.ゴル&T.ヨヒンケ、出版社・シュピールヴィーゼ出版+ペガサス
1~4人用、10歳以上、15~45分
Die Gewinner im Interview #sdj2021
MICROMACRO CRIME CITY pic.twitter.com/FlK47w7azM— Spiel des Jahres (@SpieldesJahres) July 19, 2021