意欲的な作品を作り続けるF.フリーゼが昨年のエッセン・シュピールで発表した作品。デッキ構築ではなく、デッキ解体というシステムで砂の城を作る。
最初に全員がもっているデッキは同じ構成。手札から砂の城を作り、コストとして残りの手札を捨て札にする。山札がなくなったら捨て札をシャッフルして新たな山札を作り、デッキが循環する。砂の城にするか、となりのプレイヤーにプレゼントして、いち早くデッキをなくすことを目指す。
砂の城は山札から引けるカード枚数、1回の手番で作れる砂の城の数、次の手番に持ち越せる手札枚数を増やしたり、コストを下げたりする効果があり、どの順番で建設するかが勝敗を分ける。さらに、ゲームごとに一部のカードを入れ替え、新しいカードがデッキに入るため、ゲームごとに異なる展開が楽しめる。
ゲームごとに一部のカードが入れ替わっていくシステムは、フリーゼが『フルーツジュース』以来取り組んでおり、『ファーストフォーワード』シリーズでも用いられている。次にどんなカードが入ってくるか、今までのカードとのコンボはできるか、戦略を練るのも面白い。
プレイ時間を短縮するため、手番ごとに同時プレイすることになっており、続けて何回かゲームができるようになっている。さらにはソロプレイ・キャンペーンルールもあり、10回のゲームで高得点を目指すプレイも楽しめる。
内容物:カード236枚(カードサイズ56×87mm)、プレイヤーボード4枚、カードディスク4枚、コイン25枚、リング4個、ルール説明書1冊