オリジナルはベルリン在住のゲームデザイナー・アイジュジュ氏の自費出版レーベル「カルマゲームズ」からキックスターターを経て2017年に発売された作品。キックスターターでは6400人が39万ユーロ(5100万円)を出資した。昨年のエッセン・シュピールの人気投票では『テラミスティカ:ガイア・プロジェクト』と並んで同率1位になり、注目されている作品である。
舞台は19世紀のスコットランド。プレイヤーは氏族の長となり、家畜を育て、チーズやウイスキーを作り、市場で売買を行ってさまざまな輸出契約を達成させ、自分の氏族をより繁栄させることを目指す。
手番には8つのアクションから1つを行い、お金がなくなった人からパスしていく。その後で資源を獲得・加工・販売を行い、勝利点を得る。9つの氏族と、4枚×両面のモジュラーボード、9つの得点タイルで毎回さまざまな展開になる。
『テラミスティカ』の影響を受けたとされるシステムは、陣取り、氏族ごとの特殊能力、アクションの強化など、さまざまな要素が組み合わされており、戦略性が高い。その一方、契約タイルはランダム性が高く、市場の値動きに合わせたマネージメントも必要で、戦術面の楽しさもある。ゲーマーズゲームの粋を味わえる作品だ。
・テンデイズゲームズ:クランズ・オブ・カレドニア