クリスマスの12日(12 Days of Christmas)

♪…and a Partridge in a Pear Tree.
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『クリスマスの12日間』に出てくるキャラクターをあしらったカードの手札を、誰よりも早く全部出してプレゼントをもらうゲーム。デザイナーは『サントリーニ』のハミルトン。
『クリスマスの12日間』は、クリスマスから公現祭までの12日間にもらった贈り物を歌うお祝いの歌である。1日目は1羽のヤマウズラ、2日目は2羽のキジバト、3日目は3羽のフランスめんどり、4日目は4羽の鳴いている鳥、5日目は5個の金の指輪、6日目は6羽の卵を産んでいるガチョウ、7日目は7羽の泳いでいる白鳥、8日目は8人の乳搾りをしている女中、9日目は9人の踊っている貴婦人、10日目は10人の飛び跳ねている貴族、11日目は11人の笛吹き、12日目は12人の太鼓たたきが登場する。
これに合わせて、1のカードは1枚、2枚のカードは2枚……12のカードは12枚あり、これを混ぜてプレイヤーに配ったらスタート。
リードプレイヤーは手札から、1枚だけか、同じカードを2枚以上か、連続するカードを2枚以上という出し方ができ、ほかのプレイヤーもこれに合わせて出さなければならない。しかも、リードプレイヤーの出したカードの数字以下(同じでも可)のカードが含まれていなければならない。
数字の一番低い(強い)カードを出した人が次のリードプレイヤーとなり、また手札からカードを出す。これを繰り返して、手札を最初になくした人が勝つ。
出し方を合わせなければならないというところがポイントで、手札を1枚だけにしても、ほかの人が2枚以上出すとパスするしかなくなる。ここに逆転の可能性が生まれる。強いカードがたくさん手札に来ても、ほかのプレイヤーの出し方次第で上がれないこともあるし、テクニカルな出し方をすればうまく上がれることもある。
悩ましいのは誰かが上がったとき、残り手札が一番多い人は上がった人にプレゼントを1枚献上しなければならないこと。一番多い人が複数人いれば、その全員からもらえる。これで一発逆転もありえるところがうまく出来ている。
通常は強いカードを残して上がるチャンスを伺うところだが、誰かが上がりそうになったら話が変わる。強いカードを最初に出してでも手札を減らすという選択肢も出てくる。
毎回ドキドキする展開で、上がれたときは嬉しい。1回しか上がれなかったが、そのときにもらったプレゼントで同率1位。延々と遊びたくなるカードゲームである。
12 Days of Christmas
ゲームデザイン・G.ハミルトン/イラスト・L.コセット&D.フォレスト
イーグルグリフォンゲームズ(2015年)
3~8人用/8歳以上/20~30分
ゲームストア・バネスト:クリスマスの12日