2チームに分かれ、それぞれのリーダーだけが並んでいるカードのうちどれが自分のチームのエージェントなのか知っている。リーダーのヒントをもとに、ほかのプレイヤーは自分のチームのエージェントを当てていく。先に自分のチームのエージェントを全て当てたチームが勝ち。カードが言葉ではなくイラストになっただけで、ルールは『コードネーム』と同じである。
『コードネーム』と比べると枚数が減り、見たままのヒントをいってもよいため、遊びやすさは格段に上がり、プレイ時間も短縮された。その分、言葉の多義性やニュアンスに踏み込めなくなり、深みは少なくなったといえる。
新しい要素としては、ビジュアルと言葉をつなげる「見立て」の楽しさがある。関係のなさそうな複数のカードに、ひとつの言葉でヒントを探すのは、言葉に言葉のヒントを出すのとはまた違った考え方をしなければならない。そこにはより大きな想像力が求められるだろう。いくつかの絵柄からイメージされる共通の概念を結びつけ、うまく伝わったときは嬉しい。
想像力が変な方向に行き過ぎて誰も付いてこれず、後で突っ込まれる(加藤芳郎現象と呼ばれる)のは『コードネーム』以上。『コードネーム』でヒントを考えるのがしんどいという方はこちらがお薦め。
Codenames: Pictures
V.フヴァチル/チェコゲーム出版+ホビージャパン(2016年)
2~8人用/10歳以上/15分