オリジナルは1999年にアレア(ドイツ)から発売され、『モダンアート』『メディチ』と並んでクニツィアの競りゲーム三部作に数えられる名作。ドイツゲーム賞2位、ゲーマーズチョイス賞ノミネート。ドイツ語版・英語版は再版が繰り返され、そのたびに日本で流通していたが、このたび初めて日本語版となった。
ファラオ、文明、ナイル、金貨、モニュメントなどのタイルを場に並べていき、太陽神「ラー」のタイルがめくられるか、誰かが「ラー」宣言すると競りが始まる。競りに使う太陽コマは各自たったの3つで、1ラウンドに3枚までしか競り落とせない。しかし「ラー」タイルが既定数出てしまうと、3回競り落としていない人がいてもラウンドが終わってしまう。「ラー」タイルが増えていくにつれ、もっとめくるか、途中で妥協するか焦りも増す。
獲得したタイルは組み合わせによって得点が変わり、同じものを揃えれば揃えるほど得点が上がる。古王国・中王国・新王国の3ラウンドで獲得したタイルの得点を競う。
ラウンドがいつ終わるか分からないというプレッシャーと、たった3枚の太陽タイルが公開されていることによって生まれる競りの駆け引きはドイツゲーム最高峰。タイルの出方によってゲーム展開ががらりと変わるのも、繰り返し遊べる魅力を生んでいる。また、相場が分からなくても3枚のいずれかを出せばよいので、競りゲームに慣れていない人でも楽しめるだろう。
今回の日本語版にあたり、コンポーネントのサイズはほぼ同じで、ゲームボードを四つ折りにするなどしてボックスをオリジナルの半分のサイズに圧縮している。収納性もよい新しい定番の登場だ。
ラー日本語版は、箱サイズは従来の約半分となっております。内容物のサイズは元版とほぼ同じサイズです(タイルのみ2㎜程小さく30㎜となっております)。http://t.co/xIaNFk7IuD (画像に不備ありましたので再投稿します) pic.twitter.com/fiKt1u5rak
— New Games Order (@NewGamesOrder) 2015, 8月 20