目次と概要は次の通り。デザイナー間で、ボードゲームの開発の方法論を共有し役立てようという態度を見て取ることができる。近年、新人デザイナーが次々と発表しているのも、こうした蓄積を利用しているのかもしれない。入手はドイツアマゾンにて。
第1部:総括テーマ
・子供は何ができるか?(C.ヴィツォレック)―子供の発達を年齢別にまとめ、キッズゲームのあり方を提言
・たくさんの頭で1つのゲーム(I.ブラント、M.ブラント)―協力の要素をもったゲームの長所と短所、開発方法を提案
・メーカーに要望したいルールブック(A.ブロンスヴィク)―ルールの記述で分かりにくい部分や抜けやすいポイントを列挙
・論理哲学論考(M.シュトイビヒ)―カサソラが行ったボードゲーム開発ワークショップのまとめ
・カードはエンジンだ(U.ブレンネマン)―カードドリブンゲームの仕組みを実例に基づいて解説
・ボードゲームの中のタブーとタブー破り(A.マイヤー)―タブーになるテーマと、タブー破りをゲームの面白さにする方法
第2部:手作業の問い
・テーマからのボードゲーム開発(A.マイヤー)―テーマの見つけ方と膨らませ方、ゲームへのつなげ方
・雪玉システム(F.フリーゼ)―ゲーム中の成長曲線の描き方と、先手番・後手番の有利不利を考察
・プレイヤー人数による変更(C.コンラート)―多人数ゲームの2人用ルールを考える際の注意点
・ボードゲームにおける非対称性(H.コマレル)―プレイヤーの条件が同じでないゲームの是非
・ゲームの改良(M.A.カサソラ)―テストプレイの後に行われるバランス調整の方法
・立体ボードゲーム(H.ペール)―立体を使ったボードゲームの特徴
・ボードゲームにおける時間(H.ペール)―プレイ時間、ダウンタイム、実際に時間を使うゲーム
第3部:方法と試行
・試作品の制作ツール(C.バイアースドルフ)―コンピュータを使った製図の方法、ソフトウェア案内
・電源ありゲームの試作品(U.ブルム)―コンピュータを用いるボードゲームの開発
・創造的にシンプルに:形態表(R.ヴィティヒ)―システム・テーマ・舞台・用具・ターゲット・時間似合わせてアイデアを組み合わせる