2日目 プレス会議

 朝、ホテル近くのネットカフェでミクシィを開けると、ヤポンブランドの荷物が遅延することが分かった。13箱のうち1箱が手違いでアメリカ経由になってしまい、先にフランクフルトに着いた荷物も足止めを食らっているという。なんで?? さらに「商品」として発送申込をしたのに、「サンプル」として扱われていたために書類不備になり、関税で止められて大騒ぎ。このまま荷物が着かなかったら、ヤポンブランドのエッセン出展は水泡に帰してしまう。

 ここで現地で頼んでいたドイツ人スタッフが活躍した。必要な書類を至急作成して印刷し、フランクフルトにFAX。この一連の作業を日本人だけでやることなど無理。何とか間に合ってくれるだろうか。

 会場設営のお手伝いをする合間に11時からプレス会議。今回のゲーム祭は31カ国から730の出展者があり、350以上の新作が発表されるという。入場者数は15万人で頭打ちだが出展者が膨張し続けており、いくら特定のジャンルに集中したところで4日間で回りきるのは難しくなっている。出展者にしてみれば、閑古鳥が鳴くところも少なくないだろう。ふらりと立ち寄る人が期待できないため、事前のPRがとても大切になる。ヤポンブランドはその点、抜かりはなかった。

 プレス会議が終わってから新作の内覧会。主なメーカーの新作の概要を効率よくつかむことができる。デザイナー自身が説明にあたっていることも多く、プレス関係者にいい記事を書いてもらいたいと懇切丁寧だ。2時間ほどかけて30タイトルほど説明を受けた。

 その後は恒例の中古ゲーム漁り。前日から入れるプレスの特典ともいえる。5,6件を回って購入したのは、クニツィアの『市場の商人』『メディチ』『メンバーズオンリー』『はちみつくまさん』『ソクラテス』『アタック』『ツインズ』『モールヒル』、それに『アクワイア』『メキシカ』『フォーラム・ロマーナム』『イモムシイモムシ』『フィアスコ』。価格はボードゲームが20?25ユーロ、カードゲームが5?10ユーロといったところ。

 ヤポンブランドのブースに戻ると、ウェブやパンフレットの効果か早くもひっきりなしにお客様が来ていた。何しろ販売量がヨーロッパのメーカーなどと比べるとごくわずかなので、売り切れる前に手に入れておこうというわけである。本番は明日からとはいえ、荷物がまだ届いていないのが痛い。

 その後イスタリ社の新作『イスファハン』をテストプレイ。ダイスを使うのでゲーム感は前作に比べると軽いが、斬新なアイデアと隙のないバランス設定で楽しめた。このメーカーはしばらく目が離せそうにない。

 夜はドイツゲーム賞授賞式へ。日本からはゆうもあチームとオフィス新大陸チームが来ていて、今回もバシバシ写真を撮っていた。

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