つくば自宅ゲーム会11月9日

つくば自宅ゲーム会11月9日

ドイツからの帰国後、購入物を1日でも早く試したくてゲーム会の機会をうかがっている。仕事のためなかなかチャンスがつかめない中、なんとか自宅ゲーム会にこぎつけた。本当はこの前にもう1回ゲーム会を開く予定だったが仕事で流れ、この後に開く予定だったゲーム会も仕事で流れてしまった。
仕事柄のせいかいつも思うことだが、ボードゲームは遊べるうちに遊び、買えるうちに買い、エッセンにも行けるうちに行っておくことだ。人間、いつそれができなくなるか分からない。病気になるかもしれないし、健康でも時間やお金がなくなるかもしれないし、いずれにせよいつかは死んでしまうのである。命短し、遊べよ男。

ドミニオン城の守りいたずらカエルジャイアントアイゼンボーン

ドミニオン(Dominion / D.X.ヴァッカリーノ / リオグランデ, 2008)

じわじわと来る中毒性

ゲーム内容はこちら。これで3回目である。最初遊んだときは、『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』よりも更にインタラクションがなくて味気ないと思ったが、じわじわとこみ上げてくる楽しさと中毒性がある。
 公称プレイ時間が30分というは嘘だと思ったが、慣れてくると確かにそれくらいで終わりそうだ。山札が3つなくなるか、6点の山札がなくなると終了だが、慣れていないせいかアクションカードの山札がなくなりやすい。アクションカードをどんどん買って、コンボを決めるのが快感だからである。本当はコンボだけでは高得点のカードに結びつかず、お金カードも同時にグレードアップしていかなければならない。アクションカードとお金カードを織り交ぜる匙加減が腕の見せどころである。
 今回はアクションカードの減り具合に比して、得点カードの出足が遅かったため、誰が何位か容易に把握できる状況。karokuさんが私の軍隊攻撃(手札を3枚に減らされる)をかいくぐって3つ目の山札をなくし、勝利した。今回の敗因はカードのコンボにこだわりすぎたこと。ふうかさんと米出さんも見事なコンボを決めていたが、軍隊攻撃に警戒しすぎて堀を買い込みすぎたため手がやや遅れたようだ。終わってもう1回と言いたくなる楽しさだった。

城の守り(Im Schutze der Burg / I.ブラント、M.ブラント / エッガートシュピーレ, 2008)

城の守り

一気に収束する建設ゲーム

8つの職業を駆使して城の建設に貢献し名声を得るボードゲーム。材料を集めて建設し、さらにボーナスで得点するというは今世紀のドイツゲームの典型的なテーマである。ただ、従来のゲームと大きく異なるのは1時間以内というプレイ時間の短さ。このコンポーネントの量からは想像が付かない。どこでプレイ時間が短縮されるのだろうか。
 1つは職業の同時公開である。8つの職業カードから1枚を選んで、裏にして出す。全員が出したら一斉に公開し、順番に処理していく。選ぶまでは悩むが、公開してしまえば迅速に進む。
 面白いところは、ほかの人が選んだ職業によって利益を受けるものがいること。資材を集める労働者がいると、石切りは資材を買い叩いて建設する。レンガ積みは、商人が集めた資材を取って建設する。親方は、建設された建物だけ得点を得る。同じ職業がバッティングしてしまうと、先手番が有利だ。相手の出方を読みながら職業を選ぶのは楽しい。
 もう1つはラウンド数の極端な少なさだ。職業は1ラウンドに1枚ずつで12ラウンドだから、1度も使わない職業だって出てくる。そのため一手のミスも勝敗に直結する、このようなゲームを「鋭い」ゲームというそうだ。
 前半のうちにある程度指針を固めて、その方向で進める必要があるだろう。例えば、家が点数になるならばどんどん家を建て、資材が点数になるならば建てずに資材集めに走り、お金が点数になるならばお金集めに集中するというように。これらを組み合わせて得点源を増やすことも重要である。得点源が増えれば、ほかの人も邪魔しづらい。
 今回は前半から積極的に建物を建てに行った。商人で資材がコンスタントに手に入るようになったので、建物で得点を稼ぐ作戦である。その代わりお金は無視して、1箇所だけ、家で得点できるところを買っておいた。対照的だったのはふうかさんで、お金をひたすら集めて、お金で得点できる体制を作る。ほかの2人は得点源を広く取る作戦だ。初プレイならではの凡ミスもあったが結局、1点差で辛勝。時間は短いが、濃いゲーム展開だった。まるで長時間ゲームの終盤だけ遊んでいるような感覚だった。

いたずらカエル(Kecke Frösche / P.ノイゲバウアー / ゴルトジーバー)

コウノトリでブロック!

カエルを集めて得点し、山札がなくなったらいち早く場に返して得点するというカードゲーム。軽いゲームだが、どこまで集めて、どこから返し始めるかの判断が難しい。
 手番には自分のカード0~2枚を場に返して、返した枚数より1枚余計に引く。引いたカードが、自分のカードと同じマークならばチップをゲット。ここはほとんど運次第である。コウノトリカードを引いてきたら、後半のために取っておこう。ただ、釣りカードが出ると一番多く持っている人は減らされてしまうから、枚数は均等になりやすい。
 毎回1枚余計に引くわけだから、ほどよくカードがたまってくる。山札が切れたら、返す競争の始まりだ。同じ場所で、違うマークならば、4枚まで一気に返せる。枚数は同じでも、カードの並びで一気に返す体制を前半で作っておけたが勝負の分かれ目である。ここでコウノトリは、場所を一箇所ふさいだり、それを解除したりできる。大量にカードをもっている場所がふさがれていると上がりが遠ざかってしまうので、コウノトリは重要だ。
 karokuさんがなけなしのコウノトリをうまく使って封鎖を解除し、一気にカードを出して終了。ほかの人の残ったカードが得点になり、ダントツで1位。私は、コウノトリで封鎖されるわ、同じマークで出せないわで冴えないまま終わった。出せない人を尻目にいっぱい出すところが快感なのだろう。

ジャイアント(Giants / / マタゴー)

ご利用ありがとうございます

ゲーム内容はこちら。自分の労働者をほかの人にできるだけ多く利用してもらうことが勝利の秘訣で、そのために石切り場の近くや、みんながモアイを運んでいきそうな場所に先手を打って労働者を置きあい、まるで協力ゲームのような様相。もちろん腹の中には強かな打算があるわけだが、自分が利用しないようなところに置いて「どうぞご利用下さい」などと呼び込みをしているのがおかしかった。
 2人で協力して労働者を配置すれば、お互いにモアイを2倍遠いところまで運ぶことができる。3人なら3倍。遠いところまで運べば高得点になるから、この協力プレイは必須なのである。この協力関係を、できるだけ多くほかの人と結んだほうがよい。
 karokuさんがほかの人を利用しつつ、自分の労働者も頻繁に利用してもらって終始リード。最後に帽子の運搬にも成功して1位で逃げ切った。労働者を増やしてほかの人に利用してもらいまくったふうかさんと、2人に乗っかってモアイを運びまくった私が同点2位。米出さんは木を取って単独路線でコツコツと運んでいたが、ほかの人にあまり利用されなかった分が響いた。
 労働者がずらりと並んでいると、つい行けるだけ遠くに運びたくなってくるが、ほかの人に点数を与えるよりも手前で建ててしまう手もあるんだろうと思った。モアイの位置取りと考え合わせるとなかなか深い。

アイゼンボーン(Eisenbohn / H.ギルケ / ルックアウトゲームズ, 2008)

その駅では高く売れるという

 毎年発売されている『ボーナンザ』の拡張、今年は鉄道豆だった。タイトルはドイツ語の「アイゼンバーン(鉄道)」と「ボーン(豆)」をかけたもの。ゲームにはボーンホフ(バーンホフ(駅)とボーン(豆)をかけたもの)も登場する。
 場に駅名の付いたカードが出るたび、列車が移動して該当する駅カードが表になる。駅によって、特定の豆が高く売れたり、全体に安くなったり高くなったりと相場が変わる。同じ豆でも、高く売れるタイミングを待つ必要が出てきた。相場表をいちいち確認しなければならないのが煩雑だが、これが変更の第1点。
駅は、2ターラーを出して自分の駅にできる。そこで豆を売った人は、手札を1枚あげなければならない。2ターラーにしてはあまり強い効果ではないと思うが、これが第2点。
 駅名の付いたカードは、お金にしたときに1枚ずつターラー用の山札に入れられる。これは実は鉄道会社の株券で、最後に、豆の種類ごとに一番多く持っている人にはボーナスがある。勝敗は最後までわからない。これが第3点だ。
 序盤から交渉の余地がないくらいにいいカード回りをしていた米出さんが1位。駅も畑も買わなかったのもよかったようだ。私も何も買わないで持ち金で2位だったが、株のボーナスが何も入らずkarokuさんに追い抜かれた。鉄道、株券という要素から想像していたのとは違って明るい『ボーナンザ』である。

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