別宅ゲーム会020329

別宅ゲーム会02/03/29

YBGCの会場はメンバーの別宅(!)です。今回はこれまでで最多の10名が参加。そのうち7人はオリジナルのシュミレーションゲーム「五虎三国志2」をプレイし、これが実に4時間以上かかっている間、残る3人で4つのゲームを遊びました。3人とは熟練者の神尾さん、ムードメーカーのNO2さん、そして私。それぞれタイプが異なるところで、3人で楽しめるゲームとは何か考える絶好の機会となりました。

バウザック王と枢機卿カタンドラゴンズランドカルカソンヌ+川

バウザック(積み木袋)(Bausack / K.Zoch / Zoch 1995)

 さまざまな形の積み木をさまざまなルールで組み立てるゲーム。名古屋で販売されています。皆が集まるまで5人で遊びました。今回は積み木の性質を知るためにも、手番になったら1つとって積み重ね、最後まで崩れなかった人が勝ちというルールになりました(ルールでは目標12個)。
 はじめは直方体系の積み木ばかりで楽勝ムードでしたが、直方体系が枯渇すると微妙に斜めのものや、やたら小さい積み木になります。そして最後に残るのは丸いものばかり。丸いものを置いてしまったら、奇跡でも起きない限りもうその上には置けません。何とか斜めのものをうまく組み合わせてしのいでいきます。 Nさんが斜めを2つ重ねて直方体にしたり、神尾さんが丸の上に丸を置いたりと離れ技も見られましたが、いちかばちか高い塔(写真右)を作ったチャレンジャーのSさんが見事12個積み上げて優勝。私は11個目で斜面に丸い積み木を置くという状況に追い込まれ、丸い積み木が置いた後、自然に滑り落ちて敗退。
 発展ルールには積み木の競りなどがあり、奥が深そうですが結局は難しい組み合わせを積み上げる手先の器用さが求められそうです。

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王と枢機卿(Kardinal & Koenig / M.Schacht / Goldsieber2000)

王と枢機卿 「五虎三国志2」が始まり、残る3人になって選んだ最初のゲームがこれです。ヨーロッパの各地に修道院を建設し、また枢機卿を送り込んで勢力を増やす陣取りゲーム。時間は45分~60分と短め、箱も小さく値段も抑えめ、そして最大の特徴が「3人が最適」と実際ルールに明言されていることです。ファミリーゲームながらそこそこの戦略も要求されるというバランスを満たしたこのゲームは、2000年の年間大賞にノミネートされ、作者シャハトの名前を有名にしました。カードゲームはプレイしたことがありましたが、ボードは実は初めてです。
 手番には手札の3枚からカードを出して、そのカードに示された国に修道院か枢機卿を置くだけ。カードは場札か山札から補充します。山札がなくなると得点計算、切り直して再び山札がなくなると2回目の得点計算でゲーム終了になります。非常に分かりやすいルールです。
 得点計算は国ごとに、修道院の数1位のプレイヤーがその国にある修道院の総数、2位が1位の修道院の数、3位が2位の修道院の数をもらいます。つまりひとつの国にたくさん修道院を置きすぎると、1個だけ置いた2位のプレイヤーが得をすることになるので、伯仲で頭ひとつ抜けるのが理想です。
 そして2回目の得点計算では、修道院のほかに2つのボーナスがあります。1つは、隣接する国同士で枢機卿をたくさん置いたプレイヤーのボーナス。この枢機卿も修道院と同じく、伯仲で頭ひとつ抜けるのが理想です。それから、修道院が街道沿いに4つ以上連結していればボーナス。街道は違う国同士でもつながっているので、効果的に配置すれば得点が高くなります。しかし要衝はみんな狙うので、街道連結のボーナスは辺境地でしか狙えないことが多いようです。
 なぜこのゲームは3人が最適なのでしょうか。3人はたいていの場合、1:2という構図になります。1になった方が得をする場合(いわゆる「漁夫の利」)もあれば、損をする場合(「集中砲火」)もあります。4人の場合、勢力は2:2で均衡するのが基本で、アンバランスな1:3というケースには滅多になりません。このゲームは、国ごとに1:2の構図が入れ替わり、できるだけ得をする側に入ることが勝利のコツになります。2人のマークをかいくぐって1位になるか、それとも1人に2人で共同してたかるか。わかりやすく、しかも悩ましいという状況判断が、このゲームを面白いものにさせるのだと思います。
 神尾さんはかつて5人でプレイしたことがあり、ビリのプレイヤーが最後にどこに置くかで1位と2位が決まるという状況に興ざめして手放してしまったそうですが、今回の3人プレイで再評価したそうです。その神尾さんが修道院を適度に散らし、枢機卿を効果的に配置するというセンスあふれるプレイで1位。

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カタン(Catan / K.Teuber / Capcom 2002)

 旧日本語版と比べ、小ささが話題になったカプコン版カタンをプレイしました。ルールブックの初期配置通りにやって、緑色を抜いてみましたが、緑色の初期配置例は2つの開拓地が激しく離れており、厳しそうでした。
 ボードが連結していることで、同じ地形が固まったり、砂漠が海岸に来たりしないバランスのいい配置に必ずなります。旧日本語版ユーザーにとってはそれで物足りなさを感じるかもしれませんが、一般的には並べる時間も短縮され、歓迎されることでしょう。
 あとは発展カードが「チャンスカード」、騎士が「ソルジャー」、最大交易路が「ロンゲストロード」、最大騎士力が「ラージェストアーミー」など、カタカナ英語に少し戸惑いますが、誤解を生んだりはしないので、それもOK。
 新しくプラスチックケースに入ったサイコロは、机から落ちたりする心配がなくなりましたが、あまり転がらないせいか出目が固まるように思われました。それから必死に振っているとフタが取れてしまいます。一長一短あるものです。
 ゲームは序盤に出目が2と10に固まるという事態。出目が少しずつ変わっていきますがしばらくは同じ出目が連続するように感じられました。これは戦略的に重要なことかもしれません。青の神尾さんが都市化を早めに済ませ、溜まりに溜まった資源カードでロンゲストロード、最大騎士力を領土取りして1位。私は出目の悪さをせこい交渉術で補おうとしましたが、負けました。

YBGCによる比較写真
Hammerさんによる比較分析

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ドラゴンズランド(Drachenland / R.Knizia / Ravensburger 2002)

 火山を回り宝石とドラゴンの卵を集めるゲーム。発売されたばかりのクニツィアの新作です。簡単なルールで対象年齢が低く、美しいコンポーネントで「女性をターゲットにしたゲーム(安田氏)」ということで、「アフリカ」よりも更に進んだクニツィアのファミリーゲーム志向を物語っています。
 手番には運命の塔にサイコロを投入してその数だけ、自分のコマを移動させ、移動先で宝石か卵を取ります。特殊チップを取るとドラゴンを使ってワープをしたり、川を移動したり、サイコロを振りなおしたり、指輪をはめたりできます。指輪(ついついコンドームを連想してしまうゴム製)をつけていないと、得点計算で低い点数になってしまうので指輪を取ることも重要です。
 卵が全部取られるとゲーム終了で、3色の宝石と卵1つという組み合わせで10点、残りは1アイテム1点という計算です。
 またまた神尾さんが宝石をうまく集めて1位。3人ということもあって、絡みが少なくソロプレイの競争になってしまいました。人数がもう少し増えれば「あっ、そこは俺が取ろうとしていたところなのにー!」「あいつには、赤の宝石は取らせない」などといった絡みが増えていくのでしょうか。いずれにしても戦略的な要素が少なく、気軽な感じがする分、クニツィアにしてはやけにあっさりとしたゲームのようでした。

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カルカソンヌ+拡張「川」(Carcassonne + Der Fluss / K-J.Wrede / Hansim Glueck 2000,2001)

夜も遅くなり、頭が働かなくなってきたところでカルカソンヌ。「川」を入れると川沿いに草原が広がるので農夫の価値が高まります。一方、川が入り組んだところでは道などの都合で都市が完成しないという事態も。その辺りを意識してコマを配置していくことが必要に思われました。
都市への相乗りを積極的に進め、農夫の近くに都市をどんどん作る方法で私が1位。

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