大阪梅田にボードゲームカフェ&ショップ「アルケリンガ」4月1日オープン
グループSNE/cosaicのアンテナショップ。大阪の中心部に位置し、新作や埋もれた名作に直接触れて魅力を知る場、クリエイターとユーザーが直接交流できる場を目指す。店名はオーストラリアの先住民族・アボリジニの言葉で「黄金時代」を意味し、グループSNEの安田均氏とcosaicの秋口ぎぐる氏の共著『アルケリンガの魔海』にも由来している。
物販・カフェ共にマーダーミステリー作品を含むグループSNE、cosaic作品を多く取扱う。特別価格・アウトレット品があるのもアンテナショップならではの魅力だ。
プレイスペースは28席で300種類のボードゲームが遊べ、ソフトドリンク・アルコール類30種類も提供される。プレイスペースの料金は平日・土日祝ともにワンドリンク付き・3時間まで1500円(1日最大3500円)。小学生・未就学児割引、平日フリードリンクプランあり。関西初のマーダーミステリー専門店「フーダニット」も、同じフロアに移転して3月21日から営業再開する。
今後はTRPGセッションやボードゲームイベント、クリエイターによるボードゲーム、マーダーミステリー、TRPGシナリオの制作ワークショップを計画している。
アルケリンガ
大阪市北区堂山町17-8北シャトービル6F(ファミリーマート横のエレベータより)
ドーフロマンティック・ボードゲーム(Dorfromantik: Das Brettspiel)
追加要素のアンロック
『ドーフロマンティック(村のロマン主義)』は、ベルリンの学生が開発したコンピュータゲーム(スチーム版/任天堂スイッチ版)である(公式ウェブサイト)。六角形タイルを並べるパズルゲームで、もとよりボードゲーム色が強かったが、その後に公式ボードゲーム版がペガズスシュピーレから発売された。シュピールボックスでは昨年の年間ベスト3に入る高評価を得ている。
契約タイルと地形タイルがあり、契約タイルで「この地形をここから○枚並べる」という指示が与えられる。その通りに地形タイルを並べていって、指示を達成できたら得点。地形タイルがなくなる前に、全ての契約の達成を目指す。協力ゲームにはなっているが、コミュニケーション制限などはなく、1人用ゲームをみんなで相談して進めているだけである。奉行問題もおかまいなし。
契約タイルは場に常に3枚で、達成するたびに補充するため、どんな契約タイルを引いてもすぐに達成できるような地形にしておくことがポイント。同じ場所で複数の契約を達成することもできるが、契約の枚数はちょうどでないと達成できないため、何か所かに分けて用意しておく必要がある。しかし、ゲーム終了時には「フラグからつながって閉じている地形の枚数」「最長線路」「最長水路」も得点になるため、どこかは広げていかなければならない。
これだけでも十分パズルを楽しむことができ、また盤面が広がるので確かに複数プレイヤーいたほうが見落としが少なくなるが、このゲームの醍醐味はキャンペーンゲームによる要素の追加である。1ゲームが終わって得点を集計し、成績によってチャートの先に進むことができる。進んだ先では何番の箱から何を出すよう指示され、要素が徐々に追加されていく。再び箱に戻せるのでレガシーシステムではない。
要素が追加されると考えることが増えるが、達成すれば得点も増えるので、チャートをより先へと進めるようになる。次はどんな要素が追加され、それまでの要素とどう両立していくのか考えるのが楽しい。
Dorfromantik: Das Brettspiel
ゲームデザイン:ミヒャエル・パルム&ルカス・ツァッハ
イラスト:パウル・リーベ
ペガズスシュピーレ(ドイツ)、2022年
1~6人用/8歳以上/30分