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エッセン3日目

一般入場者の開催日。学校の休みと重なったせいか、客足は去年より伸びていた気がする。通路が混んでいてなかなか前に進めないことがよくあった。
取材をしたり、ゲームを遊んだりしているうちに1日はあっという間に過ぎる。新作では『ヴァスコダガマ』(ホワッツ・ユア・ゲームズ)、『アド・アストラ』(ネクサス出版)、『カーソンシティ』(QWG)、『シップヤード』(チェコゲームズ)が最注目。いずれも非ドイツ産だが、エッセンではアメリカ、オランダ、フランス、イタリア、イギリス、チェコ、ポーランドなど、非ドイツゲームのほうが目立っていた。出展団体数も44%がドイツ以外の国で、昨年より増えているという。
今日一番驚いたことは、香港のボードゲーム会社ウォーゲームズ・クラブのラインナップ。このページを見てほしい。「歴史巨輪」は『スルー・ザ・エイジ』(ボードゲーム版)、「現代芸術」は『モダンアート』(水墨画が登場)、「帝国蜂起」は『ライズ・オブ・エンパイア』のことである。もちろん、ライセンスを取って生産している。言語依存がなくても、各国語の生産が盛んになっているのは日本や韓国だけの話ではない。
時間が細切れだったので、今日遊んだゲームはコスモスとハバのキッズゲームばかり。鏡で探し物を見つけ出す『千鏡の城』、パチンコゲーム『ドラゴンの歯』、ダイスゲーム『ファラオの宝』、記憶ゲーム『小さな魔法使い』、スピードゲーム『警察アラーム』の4点。記憶ゲームが2つで集中力を使い果たした。
さらに日本語と英語とドイツ語を次々に切り替えて喋っていたので頭脳が疲労したようだ。かばんの中にあるのに、なくなったと思って探すことが何度もあった。帰りにはメビウスの能勢さんが呼びかけて日本人飲み会。アメリカから到着したけがわさんも加わり、たいへん盛り上がった。アルトビールとヴァイツェンビール、どちらもうまい。
実はまだ、今日は終わっていない。宿に着いてからもゲームや歓談が続いているのである。もう24時を過ぎているが、明日帰国だからいいかな。

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エッセン2日目

朝起きがけに4人集まってゲームリンクの付録「マーチャント・ギルド」を遊ぶ。今回の旅路は4人なので、いつでもどこでも、気が向いたらゲームができる。しっかりした作りなのに展開が早く、エッセンでどこかのメーカーが出していてもおかしくないほどの見事な出来映えだった。
会期前日で11時からプレス会議。先に行く用事があったので一人で出発した。ところがここでトラブル発生。地下鉄で小銭がなくて切符が買えず、でもちょうど電車が来たので飛び乗ると、運悪く検札係がいたのである。しかも5,6人いる。自分から出向いて正直に「お札がなくて切符が買えなかった」と言ったが、途中の駅で降ろされて警察の詰め所に連れていかれる。簡単な事情聴取を受けて20ユーロの罰金。検札係も警察も気さくで終始にこやかだったのが幸いだったが、肝が冷えた。
そんなトラブルがあったが、時間には余裕があったので会議には間に合った。ただプレスパスを忘れてしまい、後からきた神尾さんに持ってきてもらう。デジカメもカバンの中に入っていない(帰り道にもう1度探したら見つかった)。今日はついていない日のようだ。
会議が30分ほどで終わると新作のプレビューが始まる。2時間かけて各メーカーの説明をじっくり受け、良さそうなものをチェックしておく。ブースを回らなくとも、主要なタイトルの新作を一気にチェックできるのでありがたい。
それからヤポンブランドにカタログを届けて(ヤポンブランドは送料節約のために手分けして手荷物で運んでいる)、買い物をしながら設営中のブースを回る。ルックアウトゲームズやツリーフロッグなど、明日以降は行列ができるブースも多いので、今日のうちに用を足しておくのがよい。
そうしているうちにあっという間に5,6時間がたち、ドイツゲーム賞の受賞式。10位から1つずつ壇上に呼ばれて賞状を受け取り、インタビューに答える。今回は司会が英語で話しかけたものが多い(『スルーザエイジ』のフヴァキル、『パンデミック』のリーコック、『ドミニオン』のヴァッカリーノとリオグランデ社長。『スモールワールド』のケヤーツは欠席)。ドイツ語圏以外のゲーム人気は、ドイツゲームの新味のなさを物語る。
シュピールボックスのバルチ氏とKMW氏、ドイツ年間ゲーム大賞のヴェルネック氏、オーストリアゲーム賞のカサン氏、デザイナーのマイヤー氏など、会えば握手をする知り合いも増えてきた。さらに今回は、双六屋カゲゾウさんの紹介でGE@Tのベーメ氏と知り合う。
美味しい食事と団欒ですっかり遅くなって地下鉄は終電。明日もたっぷり楽しもう。
ドイツゲーム賞上位3名