シェンシ(ShenShi)
魂を取り合うお坊さん
お坊さんたちが悟りを目指して瞑想を繰り広げるボードゲーム。タイトルの「シェンシ(身世)」は中国語で(悟りの)ステージという意味。8つのステージを最初に登りつめて完全な悟りを開いたら勝つ。
『盗賊の親方』『ギャングスター』『プラネットスチーム』などのルドアートの新作。テーマもイカしているが、コマは金属製、座布団は布製の豪華コンポーネントに、BGMのCDまで付いている。昨年のエッセン国際ゲーム祭でひときわ目を引いたゲームだったが、生産が間に合わず、ようやく今年になってから発売された。
ステージを上げる方法は、お寺の中で瞑想しているほかのお坊さんを取ること。宙に浮く座布団で移動してほかのお坊さんに近づき、同じマスに入ると、そのお坊さんは盤外に出され、自分はステージが上がる。他人が達成した瞑想のステージを乗っ取るという設定らしい。
手番には自分のコマを2マスまで移動する、座布団で移動する、盤外にいるお坊さんを投入する、自分のお坊さん同士の位置を交換するという4つのアクションから3アクションを行う。自分のお坊さんは大小2人(師匠と弟子)おり、手番にはどちらも移動しなければならない。移動しないでいると邪念に惑わされてしまうとのこと。
移動は座布団かタイルの上のみしかできない。座布団で移動するときは縦横一直線に移動する。赤い座布団は特別で、スクロールして反対側から出てくることができるのと、ほかの空いている座布団を1枚はねのけられる。
弟子はほかの師匠を取り、師匠はほかの弟子を取ることができる。弟子で弟子、師匠で師匠を取ることはできない。取ったら2ステージ上がるが、相手の師匠を取ればそのうち1ステージは相手から奪うことができる。
完全な情報公開ゲームである。相手の間合いに入ったらやられるので、お互い逃げ回りながらチャンスを狙うのかなと思っていたが……ボードがせまくて逃げ場がない! とられない場所がほとんどなく、できるだけトップ目の師匠を狙うという方針でゲームが進んだ。すぐにtomokさんと鴉さんがリーチとなり、1手差でtomokさんの勝ち。2〜3人だったらもう少しゆったりした展開になるのかもしれない。
ShenShi
A.シュミット/ルドアート(2009年)
2〜4人用/12歳以上/45分
Ludoart:ShenShi
(メーカーのサイトでしか取り扱われていないので仲間を募って共同輸入した。定価は『プラネットスチーム』より更に高い64.90ユーロだったが、送料が付加価値税(日本の消費税にあたるもの。ドイツのショップはこの19%を含んだ定価を表示しているが、輸出の場合は非課税になるため、約2割引で買えることになる)分くらいとなり、8000円で入手できた。この取引を機に、ルドアートショップの送料の欄に「Japan, Taiwan, China」が加わった。)
ドミニオン:今日の王国とSet-Generator
『ドミニオンレシピ』の著者てらしまさんの個人サイト「遊星からのフリーキック」では、1日1回王国カードの組み合わせがランダムに選ばれる「ドミニオン今日の王国」が公開されている。基本セット、陰謀、海辺、プロモーションカードから使いたいものをチェックすると、その中からカードが選ばれる。
これと同じ仕様のプログラムSet-Generatorが、ドイツのゲームサイト「ペッペルキステ(Pöppelkiste)」で公開されている。プロモーションカードは選べるようになっているのと、選ばれた中から使いたくないカードを除去して選びなおさせる機能がついている。結果はドイツ語で出るが、画像つきなので問題ないだろう。
ドミニオンの組み合わせに迷っている方は使ってみてはいかが。
・遊星からのフリーキック:ドミニオン今日の王国 α版
・Pöppelkiste:Dominion: Set-Generator