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ニュルンベルク’13新作情報:アミーゴ

ニュルンベルク国際玩具見本市は、毎年2月にドイツで開かれるおもちゃのショーです。ボードゲームの分野では、大手出版社がファミリー向けの新作を発表します。今年は1月30日から2月4日まで、6日間にわたって開催されます。

当サイトでは、ここで発表される予定の新作を、出版社ごとに紹介します。邦題は直訳で、日本で発売されるときには別のタイトルになる可能性があります。

お城の幽霊ヒューゴお城の幽霊ヒューゴ(Hugo – Das Schlossgespenst)
W.クラマー作、2~8人用、7歳以上、30分。
『ミッドナイトパーティー』のリメイクです。舞踏会に訪れた紳士淑女を、おばけが追いかけます。ダイスでオバケの目が出るたびにオバケが地下から出てきます。階上に現れたら、部屋に逃げ込みましょう。オバケに捕まったら、地下牢に閉じ込められて恐怖ポイントを受け取ります。しかし自分の番には、地下牢から脱出することができます。オバケは建物を一周するたびに足が早くなり、捕まりやすくなります。7周して朝になるか、誰かの恐怖ポイントが46点になったとき、恐怖ポイントの最も小さい人が勝者です。

クレイジーラボ(Crazy Lab)
G.モラレス、J.ジェネ作、3~5人用、10歳以上、20分。
トリックテイキングゲームです。10枚の手札を見て、各自、自分が点数になる色を選びます。選ばなかったカードは一緒にして混ぜ、毎回その中から切り札の色が決まります。全員1枚ずつカードを出して強い人が総取りしますが、1枚のカードには複数の色で数字が書いてあります。10トリックを行った後に、得点になる色の数字を合計し、失点になる色の数字を引いて、合計の多い人が勝ちます。

ボクのどうぶつ(Alle meine Tiere)
R.シュタウペ作、2~6人用、6歳以上、15分。
動物カードを3×3枚の列に並べます。自分の番になったら、大きさ、重さ、絶滅危惧種か否か、単独で行動するか群れで行動するかのカードが指示されます。並んでいる動物の中からタテ・ヨコ・ナナメに、条件に合うようにカードを置きます。動物カードの裏には体長、体重などのデータが書いてあり、めくって答え合わせをして、当たっていればもらえます。先に5枚集めた人の勝ちです。

オバケの塔(Gespensterturm)
H.マイスター作、2~6人用、5歳以上、20分。
オバケの子供たちを時間までに探す協力ゲーム。1人1枚ずつタイルをめくっていって、同じオバケが3枚揃えばお部屋に返すことができます。揃っていないと時計が5分進みます。時計は22時からスタートし、24時になるまでに全てのオバケを揃えて見つけなければなりません。見つけられなければ全員の敗北になってしまいます。

ボクの子ガモ(Alle meine Entchen)
H.マイスター作、2~4人用、3歳以上、10分。
子ガモたちがレースをしています。並んでいる池タイルから、一番後ろにいる子ガモのタイルをめくります。当たったら、タイルをもらってその子ガモは先頭に行きます。外れたらタイルはもらえず、裏返して次の人の番になります。こうしてタイルを一番多く集めた人の勝ちです。

クッデル・ムッデル(Kuddel Muddel)
H.シャフィール作、2~4人用、5歳以上、15分。
3つのアイテムが書かれたカードを裏返しにしてテーブルに広げ、全員同時に1枚ずつめくっていきます。前にとったカードと同じアイテムがあるカードのみ取ることができ、取ったら並べて次のカードを探します。7枚のカードが揃ったら、中央のベルを押しましょう。間違っていなければ、そのカードをもらえます。最後にカード枚数が一番多い人が勝者です。

セット(Set)
M.J.ファルコ作、1~8人用、8歳以上、20分。
3枚のカードに共通する色、形、模様、数をいち早く見つけて言い当てるパターン認識ゲーム。1988年に発売されて以来、ロングセラーを続けています。ドイツでは、2005年のラベンスバーガー版以来8年ぶりの再版となります。

ザクティカ(Xactika)
M.J.ファルコ作、2~10人用、12歳以上、45分。
『セット』の会社がリリースした派生作品のトリックテイキングゲーム。オリジナルは2002年に発売されています。カードには1~3個のシンボルが4種類ついており、最初に出す人が「丸が3こ」などと指定します。その条件に合うカードのうち、数字の最も大きい人がトリックを取ります。

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購入するボードゲームを選ぶ10の方法

昨日は漠然とした中から、面白そうなゲームをピックアップする方法を紹介した。今度は、いくつかの気になるタイトルの中からさらに絞り込んで、実際にどれを購入するか選ぶ方法を考える。

1.国内在庫はあるか
欲しいゲームでも、入手できなくては意味がない。まずはアマゾンやショップ検索で国内在庫の有無を確認しよう。国内で入手できない場合は中古市場やネットオークションで探すか、個人輸入を試みることになるが、サイクルの早い昨今は海外でも見つからないことがある。まず入手できるかによって相当絞り込まれるはずだ。これと共に、各ショップが用意しているゲームの概要説明にもよく目を通しておく。

2.レビューサイト検索
レビューサイト検索にゲーム名を入れれば、紹介しているサイトがいくつか出てくる。これを見て、実際にどのようなゲームか、自分たちに合いそうかを調べよう。

3.play:gameでの評価
日本語で読めるボードゲームデータベースplay:gameでは、ユーザーが10段階評価を行なっており、その平均や評価コメントを見るのも参考になる。ただし評価数が少なくて偏っていることもあるので、鵜呑みにしないほうがよい。
play:game:ゲーム検索

4.BoardGameGeekでの評価
世界最大のボードゲームデータベースBoardGameGeekでも、ユーザーが10段階評価を行なっている。原題で検索して、個別のタイトルを表示させると、評価の平均と順位が各ゲームの右上の欄に表示されている。評価者は非常に多いが、アメリカのヘビーゲーマーが主であるため、ゲーマーズゲーム・長時間ゲームの評価が高くなりやすく、ライト~ミドルゲームの評価はあまり当てにならない。
BoardGameGeek

5.spielboxでの評価
ドイツのボードゲーム専門誌spielboxでは、新作のレビューとともに複数の評者の10段階評価が掲載されている。ドイツのボードゲームジャーナリストたちの評価は出版社やデザイナーへの遠慮がなく、それゆえ信頼性が高い。英語版もあるので興味があったら定期購読してみてはいかが。
spielbox annual subscription(年間定期購読。56ユーロで7冊届きます)

6.価格で絞る
予算が限られている以上、価格も重要な要素である。ゲームの面白さと価格を天秤にかけたときに、自ずと絞られてくるだろう。通販ならショッピングカートに片っ端から入れて、総額を見ながら1つ1つ削除していくという方法もある。

7.実際遊ばせてもらう
近くにサークルやプレイスペースがあれば、リクエストして遊ばせてもらうのが一番である。そこで繰り返し遊ぶに値すると思えば購入を検討してもよいし、一度遊んで満足ということであれば候補から外してもよい。当然のことながら同じゲームでもメンバーによって雰囲気が変わる。楽しかったと思って買ってもほかで遊んだら今ひとつであることもあれば、その逆もあるので、想像力を駆使して検討しよう。

8.ゲーム仲間の口コミ
実際遊ぶことがかなわなくても、いつも一緒にボードゲームを遊んでいる仲間や知り合いの中に、そのゲームを遊んでいる人がいれば感想をきくのがよい。正直なところどうだったか、自分にオススメかどうかという生の声は役に立つだろう。

9.ショップで相談
ショップの店長・店員は物知り。「○○っていうゲームが気になっているんですが、どうでしょうか」「○○と△△でどちらを買おうか迷っているんですが、どちらがオススメですか」と尋ねれば、売れ行きやオススメかどうかを教えてくれるだろう。そのショップで取り扱われていない場合でも、前に取り扱っていたり、これから取り扱うかもしれなかったりするから思い切ってきいてみよう。

10.実際に遊ぶかどうか
どんなに面白いゲームでも、自分のプレイ環境に合わなくて出番がなければ宝の持ち腐れ。多人数で軽いゲームを数多く回すところに、2~4人のゲーマーズゲームを用意してもなかなか遊ばれないだろう。これを考えたときに候補から除外されるゲームは相当あるはずだ。所要時間、プレイ可能人数、難易度(=対象年齢)は、上記のデータベースで確認できる。

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