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カタンの開拓者たち:探検者と海賊(Entdecker und Piraten)

何を乗せて運ぶ?

『カタンの開拓者たち』の発売から18年、数多くの拡張セットが発売されているが、翌々年に発売された『航海者版』、いわゆる海カタンは最高の出来栄えだった。船を作って海に繰り出し、裏返しになっているタイルをめくる。そこは陸地だったり、海だったりして、徐々に明らかになっていく新しい島の全貌。島に一番乗りして開拓地を建設するのがたまらなく気持ちいい。

その後、『カタンブック(2000)』や『植民地(2007)』といった航海者版の新しいシナリオが発表されたのも、評価の高さを示すものであろう。航海者版自体もリメイクされて新しいシナリオが加わっている。

そして今年、トイバーが久しぶりに航海者系の新しい拡張セットを発表した。ただし航海者版は不要で、基本セットと拡張セットさえあればプレイできる。航海者版からの変更点は、船が「移動ポイント」を使って自由に行き来できる点、そしてその船に荷物をのせて運べる点である。

スタートは本拠地のカタン島である。そこに開拓地と開拓港があり、開拓港には、開拓者を乗せた船が停泊している。手番には通常通り、サイコロを振って資源を手に入れ、ほかの人と自由に資源を交換し、それを支払っていろいろなものを建設する。船は羊毛と木材で作り、開拓港に置く。その船に部隊や開拓者を作って乗せる。

その後が新しいところ。各船は4移動ポイントもっており、これを使って新天地に繰り出すのだ。航海者版のように、船の列を作らず進むので早い。

探検隊と海賊

未知のエリアに入れば、裏向きに並んでいたタイルをめくる。何が出るかはシナリオによって異なるが、全部入りの最終シナリオになると次のものが出てくる。

  1. 海(はずれ)
  2. 陸地(資源が取れる)
  3. 黄金川(海賊のねぐらがあり、これを征服すると金が取れる)
  4. 漁場(サイコロで出る魚を取って、カタン島に持ち帰る)
  5. スパイス村(友好関係になると特殊能力とスパイスをもらえる)

このうち海賊征伐、漁、スパイス交易の3つがカタン評議会から課された任務である。達成するたびに任務ボードのマーカーが進み、勝利点がもらえる。

  1. 任務その1:海賊征伐・・・開拓港から部隊を船で運んで、海賊のねぐらに下ろす。部隊が3つ入るとそのねぐらは征服されたことになり、部隊を出したプレイヤーは任務ボードのマーカーが進み、賞金が入る。さらにサイコロを振って、一番手柄を立てた人はさらにマーカーを進められる。
  2. 任務その2:漁・・・サイコロを振ると、どこかの漁場に魚群が出現する。これを船に乗せてカタン島の評議会港まで運べば任務ボードのマーカーが進む。魚群は船いっぱいの大きさなので、ほかの任務のついでにできない。
  3. 任務その3:スパイス交易・・・開拓港から部隊を船で運んで、スパイス村に下ろす。代わりに胡椒袋を船に積むことができ、これをカタン島の評議会港まで運べば任務ボードのマーカーが進む。村に下ろした部隊はそこで一生を終えるが、村によって移動ポイントが上がったり、海賊を追い払いやすくなったり、資源をお金に変えたりできるようになる。

開拓港で船に部隊を乗せ、海賊のねぐらに下ろし、ついでにスパイス村にも部隊を下ろして胡椒袋を乗せて帰る、というように同時進行で進められるのが面白い。

新しい島に開拓地を作るには、開拓者を乗せた船で島に行く。開拓地は開拓港にグレードアップでき、そこを拠点にまた新しい船を作ってさらに奥へと進む。開拓港は船や荷物の中継点になるので、要所に作っておくのがよいだろう。

7が出ると海賊が現れるが、7を出したプレイヤーが自分の海賊を置く。付近の船の持ち主は資源を奪われるだけでなく、海賊がいるところを通るには、1金を支払わなければならない。サイコロを振って6が出れば追い払える。

最終シナリオを3人プレイで2時間半ほど。序盤に新しい島の絶好の場所に開拓地を作り、すぐに開拓港にできた私は船を自由に行き来できるようになる。小麦と鉱石がよく出る地形だったので、部隊をどんどん作って海賊征伐。一方街道の資源が豊富なくさのまさんはカタン島を充実させて、資源を豊富に集める体制を作る作戦。サガエさんは開拓者を運んであちこちに開拓地を作る作戦である。海賊征伐で先行したのが奏功し、終盤サガエさんの怒涛の建築をかわして1位。

時間はたっぷりかかるが、船や開拓港にコマがぴったり収まるのが気持ちよく、何を作り、どれを優先して運ぶか、途中でどのように荷物を積み替えるか、船の手配を考えるのが楽しい。資源産出だけでなく魚群や海賊の出現にもほどよく運の要素があって、重苦しい雰囲気にならないのもよい。地形が変わるので、有利な場所はゲームごとに変わるだろう。好みに応じてシナリオを選び、何度も遊んでみたいと思う作品である。

Die Siedler von Catan: Entdecker und Piraten
K.トイバー/コスモス(2013年)
2~4人用/12歳以上/90~120分
国内未発売

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ギザ・偉大なピラミッド(Giza: The Great Pyramid)

建設現場が遠かった

ギザは、クフ王など三大ピラミッドがそびえ立つ最も有名な地域である。ファラオの命令により、ここで労働者をうまく配分してピラミッド建設に貢献し、名声を競う。出版社もデザイナーもアメリカだが、カードが一切なく、得点はエリアマジョリティというドイツゲーム風の作りである。ピラミッドのパーツを1つ載せるだけでもたいへんで、その分だけ達成感がある。

毎ラウンド、手番順のビッドから始まる。前のラウンドで後手番だった人から、手番トラックにコマを置いて選択。それぞれボーナスがあるが、先手番ほど弱い。ひとまず狙うのは収獲が2回できるボーナス。何をするにも食料が必要だ。

手番順が決まったら、3アクションずつ実行して、労働者を移動するか食料・工芸品を生産する。生産エリアでは、労働者が多いほどたくさん生産できるから、序盤は収獲エリアに労働者を集めて、一気に食料を手に入れておこう。食料が確保されたら、石切り場へ。ここでピラミッドのパーツを建設現場まで押していく。

手番が終わるごとに、ピラミッドのパーツがあるそりに労働者が3人以上いれば、そのパーツを押すことになる。順番に食料をビッドして、合計数によってソリが何マスか進む。建設現場まで到着したときに、労働者の多い順に得点が入る。だから労働者の多い人は食料を頑張って出し、少ない人は飢えない程度に手を抜いて下位の得点をもらう。

ピラミッドは3段になっており、2段目と3段目は、リフトを使って持ちあげなければならない。ここにも労働者を置いて、食料をビッドするが、ここでは提供した食料の多い順に得点が入る。

ピラミッドに2つのパーツが置かれるたびに、工芸品で装飾する。予め労働者と食料を払って作っておいた工芸品を一斉に握って、多い順に得点。さらに一段完成するたびに、ラー神殿にいる労働者が多い順に得点する。たいへんな石運びはほかのプレイヤーに任せて、工芸品をせっせと作ったり、ラー神殿に人を集めておくのもひとつの戦略である。10ラウンドで、合計点の最も多い人が勝ち。

序盤に食料をどんどん使って石材を運んでいたが、食料を使いすぎて工芸品が作れない。一方、サガエさんは石材運びをせずに工芸品作りに励む。工芸品の競りを嫌って石材運びのスピードが鈍った。最後は、一か八か石材を進めてみたものの、carlさんがそれに乗じて逆転優勝。得点機会が少ないので、チャンスを逃してはならない。

ピラミッドパーツは9つあって、全部組み合わせるときちんとしたピラミッド型になるのが美しい。

Giza: The Great Pyramid
D.ハバラー/メイフェアゲームズ(2012年)
3~4人用/12歳以上/90分
ショップ検索:ギザ