ドイツ年間ゲーム大賞2013ノミネート
メインである年間大賞(赤)にノミネートされたのは、手軽なダイスゲーム『クウィックス』、ローマがテーマの『アウグストゥス』、協力カードゲームの『花火』。小箱が2タイトルも選ばれている。
選考委員のT.フェルバー氏は、今年は箱が小さくても面白いゲームが多かったことを挙げ、3タイトルに共通して待ち時間が少ないゲームを選んだとコメントしている。推薦リストには9タイトルが挙げられた。
3年目となるエキスパートゲーム大賞(灰色)のノミネートは、ファンタジーをテーマにした『アンドールの伝説』、建設ゲーム『カッラーラ』、商人たちの権力争い『ブルージュ』が選ばれた。ゲームの舞台を地理学的に考慮に入れたという。また、戦略性と難易度においてこの賞の範疇を超える2タイトルを推薦リストに入れたとしている。
年間ゲーム大賞から半ば独立しているキッズゲーム大賞(青)は、動物の絵合わせ『ムッカ・パッツァ』、カギを探し出してお姫様を助ける『お姫様を助けるのは誰だ』、動く丸太で川を渡る『オリノコの黄金』がノミネートされ、推薦リストには10タイトルが挙げられた。
【年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)ノミネート】
アウグストゥス(Augustus / P.モリ / ハリケーン)
花火(Hanabi / A.ボザ / アバクスシュピーレ)
クウィックス(Qwixx / S.ベンドルフ / ニュルンベルガーシュピールカルテン出版)
推薦リスト:ゆらゆら海賊船、ロンド、ヤイ(Yay!)、ラ・ボカ、エスケープ、ミクストゥア(Mixtour)、手を胸に(Hand aufs Herz)、ディヴィナーレ~倫敦の霊媒師、リベルタリア
・Kategorie: Spiel des Jahres 2013
【年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)ノミネート】
ブルージュ(Brügge / S.フェルト / ハンス・イム・グリュック出版)
アンドールの伝説(Die Legenden von Andor / M.メンツェル / コスモス)
カッラーラ(Die Paläste von Carrara / W.クラマー、M.キースリング / ハンス・イム・グリュック出版)
推薦リスト:テラ・ミスティカ、ツォルキン~マヤ神聖暦
・Kategorie: Kennerspiel des Jahres 2013
【年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)ノミネート】
お姫様を助けるのは誰だ(Der verzauberte Turm / ブラント夫妻 / ドライマギア)
オリノコの黄金(Gold am Orinoko / B.ヴェーバー / ハバ)
ムッカパッツァ(Mucca Pazza / I.ロスバッハ / ツォッホ出版)
推薦リスト:小さな魔法使いリヌス、ゴキブリコイコイ、クーデルムーデル(Kuddelmuddel)、ムーヴ&ツイスト(Move & Twist)、ピンギ・ポンゴ(Pingi Pongo)、ビンバン(Bim Bamm!)、バオバブ(Baobab)、マダガスカル・カタンジュニア、ミックス・フィックス(Mix Fix)、レゴ・スターウォーズ(Star Wars – Battle of Hoth)
『花火』多言語版、7月上旬発売
花火大会で、火薬と導火線と発射薬が誤って混ざってしまった。花火大会はすでに開始されパニック寸前! プレイヤーは花火師となり、互いに協力して、大惨事を防ごう。そのためには、同じ色の花火カードを数字の順番に並べなければならない。見事な花火を無事打ち上げることはできるか。自分の手札は見ることができず、すべて仲間から教えてもらう。花火大会成功の可否は、お互いの助けあいにかかっている。
作者は『世界の七不思議』『星の王子さまボードゲーム』のA.ボザ。親日家で来日経験もあり、『タケノコ』『東海道』など日本をテーマにした作品を発表しているフランス人デザイナーである。この作品は2010年に『花火と生け花(Hanabi & Ikebana)』として発表され、翌年にカクテルゲームズ(フランス)が『花火』だけを独立して出版。現在ではアメリカ、ドイツ、スペインでも発売され、スペイン年間ゲーム大賞最終候補、エッセン・シュピールでの人気投票スカウト・アクション6位と高い評価を得ている。
国内では『花火と生け花』とカクテルゲームズ版が流通していたが、今回の多言語版は、日本語・韓国語が含まれ、カードのデザインも富士山と天橋立があしらわれたものに一新されている。