
ゲームマスターなしでプレイできるパッケージ型オリジナルマーダーミステリーシリーズ第27弾。作者は元弁護士の小説家で、『霊感検定』『記憶屋』『ライアーハウスの殺人』などの作品があり、マーダーミステリーは初。死霊の棲む館で、推理対決をする探偵二人を中心に物語が展開する。探偵に協力するもよし、情報を隠して相手を出し抜くもよし、どちらが名探偵か決めるのは、探偵以外の参加者たちだ。
15年前のクリスマス・イブ、資産家の館で、夫婦と子どもが突然死する事件が起きた。一家に外傷がなかったためガスによる心中と判断されたが、家宝の宝石が紛失していたことなど、謎は残されたまま……。その後15年経ってようやく見学の許可が下り、六人の男女が館を訪れる。事件からただ一人生き残った令嬢、霊媒師、事件に興味を持つ大学院生やライター、そして、功名心を抱く二人の探偵――それぞれの思惑を隠した参加者たちが一堂に会したそのとき、突然、彼らは不思議な力で館に閉じ込められてしまう。戸惑う参加者たちの前に、館に棲む何者かの霊が現れ、解放されたければ15年前の事件の謎を解けと命じる。そしてその直後、館の管理人が遺体となって発見された――。