バスルートをつくろう(Let’s Make a Bus Route)

ままならないルート作り

京都を舞台に、カードで指示されたパターンでルートを作るフリップ&ライトゲーム。Saashi & Saashiがゲームマーケット2018春に発表した作品で、秋には京都市交通局市バス90周年記念版もリリースされた。今秋にはニューヨークとロンドンマップがイエロ社(フランス)から発売されることになっている。

各自はじめに路線計画カードとスタート位置カードが何枚か配られ、ゲーム終了時までにどこからどこまでつなげばいいのかを考えてスタート地点を決める。渋滞を避けるため、他プレイヤーから離れたところがいいだろう。

ゲームは12枚のバス停カードをめくっては時計回りにルートを記入するということを繰り返す。バス停カードの色によって、1マス、まっすぐ2マス、1回曲がって2マスなどのパターンが決まっていて、なかなか思い通りにはいかないようになっている。

得点パターンは6パターン。すべて個人ボードで管理されるので、どこに力を入れたらよいかすぐにわかる。

  1. 観光客を乗せて、お寺か神社に行く。たくさん乗せてからいくほど得点が上がる
  2. 通勤客を乗せて、駅に行く。同上
  3. 学生と大学。ゲーム終了時に両者の掛け算で得点
  4. お年寄りは乗せれば乗せるほど得点が上がる
  5. ゲームごとに変わる需要カードを先に達成すると得点
  6. 最初に配られる路線計画カードがつながっていれば得点

失点も2パターンある。

  1. バス停カードで曲がらなければいけないのにまっすぐ行ったり、その逆を行うと失点
  2. 他のプレイヤーが通ったルートを通ると渋滞ポイントが貯まり、ゲーム終了時に多い順に失点(渋滞がないとボーナス)

悩ましいのは、「ここで曲がらないと/まっすぐ行かないと、ほしいアイコンにはたどり着かない」というように得点パターンと失点パターンがぶつかることが多いところ。そのためバス停カードがめくられるたびにみんなからうめき声が起こる(ちょうどよいカードは、なかなか来てくれない)。「ここでまっすぐ~?!」さらに人数が多いとあちこちで渋滞が発生し、ダブルで悲鳴が上がる。「先を越された~!」

個人ボードもあるが得点計算用で、バスルートを記入するのは共通ボードのため、多くのフリップ(ロール)&ライトゲームによくある「他のプレイヤーは何をしているかわからない」問題がないのもよい。また紙シートではなくて大きめのホワイトボードになっているところも遊びやすい。ほどよいインタラクションでエキサイティングな作品だ。

バスルートをつくろう
ゲームデザイン:Saashi/イラスト:宝井貴子
Saashi & Saashi(2018年)
2~5人用/10歳以上/20~30分
Saashi & Saashi:バスルートをつくろう

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