ままならないルート作り
各自はじめに路線計画カードとスタート位置カードが何枚か配られ、ゲーム終了時までにどこからどこまでつなげばいいのかを考えてスタート地点を決める。渋滞を避けるため、他プレイヤーから離れたところがいいだろう。
ゲームは12枚のバス停カードをめくっては時計回りにルートを記入するということを繰り返す。バス停カードの色によって、1マス、まっすぐ2マス、1回曲がって2マスなどのパターンが決まっていて、なかなか思い通りにはいかないようになっている。
得点パターンは6パターン。すべて個人ボードで管理されるので、どこに力を入れたらよいかすぐにわかる。
- 観光客を乗せて、お寺か神社に行く。たくさん乗せてからいくほど得点が上がる
- 通勤客を乗せて、駅に行く。同上
- 学生と大学。ゲーム終了時に両者の掛け算で得点
- お年寄りは乗せれば乗せるほど得点が上がる
- ゲームごとに変わる需要カードを先に達成すると得点
- 最初に配られる路線計画カードがつながっていれば得点
失点も2パターンある。
- バス停カードで曲がらなければいけないのにまっすぐ行ったり、その逆を行うと失点
- 他のプレイヤーが通ったルートを通ると渋滞ポイントが貯まり、ゲーム終了時に多い順に失点(渋滞がないとボーナス)
悩ましいのは、「ここで曲がらないと/まっすぐ行かないと、ほしいアイコンにはたどり着かない」というように得点パターンと失点パターンがぶつかることが多いところ。そのためバス停カードがめくられるたびにみんなからうめき声が起こる(ちょうどよいカードは、なかなか来てくれない)。「ここでまっすぐ~?!」さらに人数が多いとあちこちで渋滞が発生し、ダブルで悲鳴が上がる。「先を越された~!」
個人ボードもあるが得点計算用で、バスルートを記入するのは共通ボードのため、多くのフリップ(ロール)&ライトゲームによくある「他のプレイヤーは何をしているかわからない」問題がないのもよい。また紙シートではなくて大きめのホワイトボードになっているところも遊びやすい。ほどよいインタラクションでエキサイティングな作品だ。
バスルートをつくろう
ゲームデザイン:Saashi/イラスト:宝井貴子
Saashi & Saashi(2018年)
2~5人用/10歳以上/20~30分
Saashi & Saashi:バスルートをつくろう